学校や職場での人間関係に悩む人は多いと思います。
話のかみ合わない人や、意見の合わない人とのギスギスした人間関係で疲れてしまうことも多いのではないでしょうか?
当記事では人間関係を劇的に改善させる方法について解説しています。
いじめやパワハラほど深刻な状態ではなく、何となくギスギスした状態から少しでも改善された人間関係を築くヒントです。
「人間同士は基本的にお互い分かり合えない」というドライな視点で考察しています。
みんなが劇的に仲良くなる方法はありませんのでご承知おきください。
人間関係の悩みをシンプルにとらえて改善を目指す
私とAさんは仲良しだけど、Bさんとは親しくない。でもBさんと仲良しのCさんはAさんと親友…
たった数人だろうと、ややこしい人間関係。
人間があつまれば、関係性はとても込み入ったものになります。
そんなときは、よりシンプルに考えると良いでしょう。
どうするか?
どうにかできるのは、この記事を読んでいるあなただけです。
要するに、対人関係で自分がコントロールできるのは、自分自身の反応だけだということです。
相手は何を言ってくるかは分かりません。
親しい人に批判されることもあるでしょう。
顔も見たくないと思っていた相手から称賛されることもあると思います。
ココに注意
想定外ばかりの人間関係の中で、ただひとつできることは自分がどうアクション、リアクションを起こすかということです。
その結果、相手の反応があり(あるいは無反応であろうと)それに対してご自身の反応があるだけです。
当たり前のことですが、人間関係はそれだけのことです。
相手の反応に対する(自身の感情を伴う)反応。
愛情も友情もケンカも罵倒も、単純にこのくりかえしでしかありません。
①期待しない(期待ではなく予測とリカバリを活用する)
人間関係がうまくいかない理由の大多数が
「あんな奴だと思わなかった」
「何であんな態度とるんだよ」
「まさか、あんなこと言うなんて」
「あんな…」に込められている期待外れ感。
できて当たり前、そうあってほしい、期待感に対するガッカリが「あんな」に込められています。
人間関係に期待しない、とは言っても会社などで責任のある立場の場合ではそうもいかないでしょう。
仕事を託した部下が、数字を上げてくれないと死活問題になりますよね。
部活などでも、ここぞというときにミスが出るとガッカリしてしまうこともあるでしょう。
そんなときは期待ではなく、成果を予測して「最悪これでもいいか」ラインを引いておくのも良いでしょう。
もっとも、そんな「最低限のライン」がボロボロに崩れ去るような不測の事態(自然災害や事件等)が起こることだってあり得ます。
ましてや私たちは人間です。
心なんて形のないドロドロしたモノを持ち合わせて、やっかいな生物です。
自分の心さえままならないのに、他人の心なんてまるで薄氷のようなものではないでしょうか。
形があるように見えて、「この人の心はこんな人だから大丈夫」なんて、うかつに踏み抜いたら足を取られてしまうのが他人の心の恐ろしいところです。
他人に期待するなんて、傲慢なことだとさえ思います。
これまで述べたことと完全に矛盾するようですが、だからこそ人を信じる価値はあります。
期待しないで信頼する。
失敗したら、がっかりしないで最善の一手を考えてリカバリーなりフォローする。
そうした中で、信頼感は構築されていくものだと思います。
極端なものの考え方かもしれませんが、参考になりましたら幸いです。
②聞かれない限り自分のことは話さない
人間関係がうまく行きかけた時、つい心を許して自分のことをペラペラと話してしまうのはNGです。
たとえ、相手が打ち明けてきたとしても、聞かれない限りは話さない方が無難でしょう。
もちろん職務上言わなければならないことは別ですが、基本的に日本人に求められる会話の主なパターンは共感のリアクションです。
「わたし方向音痴でさー」
なんて他愛もないことならば
「わたしもよく道に迷う」なんて共感して同調してもいいとは思いますが…。
世の中には、さほど親しいわけではないのに結構深刻な身の上話をしてくる人はいませんか?
「わたしバツイチなんだよねー」
「両親が離婚してさー」
「中学の頃いじめられてた」
「兄が家出したまま5年も帰らない」
等々、親友に打ち明けるのならばともかく、反応に困るような重い内容を告白された経験がある人も多いのではないでしょうか?
人の口に戸は立てられぬということわざもあります。
不用意に言ってしまった身の上話が、思わぬところに広まったり、尾ひれがついてしまったりすることもあります。
かくいう私なども黒歴史を抱えている人間でございます。
人間関係では相手に甘えず、絶対に調子に乗らずに、ほどほどの距離を保つのが大事であります。
よほど親しくならない限り、自分語りはほぼマイナスの影響が出ると思われます。
③社会生物本能の「4タイプ」で相手の欲求のタイプを知る「なにが君の しあわせ?」
相手の欲求タイプはおおよそ4タイプに分けるメソッドは岡田斗司夫氏の考えたものです。
『人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人』という本によると、人間を欲求ごとに4つに分類し、
社交型・内向型という縦の軸と
具体的・抽象的という横の軸でそれぞれ4つのタイプに分類した法則です。
こちらのメソッドはビックリするくらい参考になりました。
こちらのサイトより無料で診断ができます。
気になった人は、やってみてください。
引用元:FREEex
4タイプについてくわしく知りたい方は、是非こちらの本をご覧ください。
ちなみに私は「理想型」でした。
ここだけの話ですが、当記事を含む当サイトの方向性は、4タイプメソッドと実体験をもとに記しています。
すべてを鵜呑みにするのは危険でもあり、人間を型にはめることには批判的な意見が多いですが、
自然体でうまく人と付き合えない方にとっては、こうした考え方も十分にアリだと思いますよ。
さて、この本の中で岡田氏が取り上げているのが『アンパンマンのマーチ』という歌です。
88年からテレビ放映され、国民的なアニメの主題歌ですので、ほとんどの人がご存じだと思います。
この歌の二番の歌詞に、次のような素晴らしいフレーズがあるので引用します。
なにが君の しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのは いやだ!
やなせたかし作詞『アンパンマンのマーチ』より引用
あなたにとって「最高に嬉しいこと」は何でしょう?
同じ状況でも、人によって全くポイントが違うのではないでしょうか?
たとえば、あなたが営業を担当する会社員だとして、営業成績ナンバーワンを達成したとします。
もちろん素直にライバルに勝ったことがいちばん嬉しい人もいるでしょう(司令型)
会社内でみんなから一目置かれる羨望のまなざしがいちばん嬉しい人もいるでしょう(注目型)
なぜ自分が一番になったのか、まぐれなのか、勝因が分からないと気になって仕方がない人もいるでしょう(法則型)
人によっては、勝敗よりも自分の考えた理想通りに物事が進んだか、そこが気になる人もいます(理想型)
このようにひとつの成功例から見ても「何がいちばん嬉しいか」は人によってまちまちではないでしょうか。
「司令型」と「理想型」の意見の違い
ちなみに欲求の方向性が社交的で具体的な「司令型」と、
内向的で抽象的な「理想型」とは、基本的に意見が噛み合いません。
たとえ親や兄弟でも、「欲求がかみ合わない」「相手が何を喜んでいるのか分からない」と感じた時は対立軸のタイプである可能性が高いです。
もっとも、夫婦やビジネスも含めて対立軸の相手とのほうがうまくいく例はむしろ多く、ケンカは絶えないけれど相性は良いと言えます。
「注目型」と「法則型」の意見の違い
絶対に「分かり合えないこと」を理解することで、人間関係は劇的に改善される!
話せばわかる!
本当の自分の気持ちを知ってくれれば分かってもらえる!
お互い腹の内を割って話せば、どんなことも理解できる。
残念ですが、人と人とは基本的に「分かり合えない」ものです。
まずは「お互いは理解不能」の前提に立ち、妥協点を探るのが人間関係を円滑に進めるコツであります。
同じ言語と文化を共有する日本人は、聖徳太子の「和を以て貴しとなす」という言葉がある通り、
「話せばわかる」「わかってもらえる」と無意識に相手に対して思っています。
基本的に「自分の方が正しい」と思いながら。
論理的だろうと整合性があろうとも、伝わらない相手には全く伝わらないのが人間関係のリアルではないでしょうか。
どちらが正しい、なんてこともありません。
法律で違反されていた行為だったら逮捕されて罰されることはありますが。
ビックリするほど人間は分かり合えないものです。
家族や恋人、友人だろうと。ましてや他人だったら尚更です。
ですが面白いもので「最終的に分かり合えない」という前提で人付き合いをすると、意外なほど人間関係がうまくいくのではないでしょうか。
皮肉なことに、関係がうまく築けて「この人となら分かり合える」と安心した矢先に関係が崩れたりもします。
特に内向的な人にとっては、そう言えるのではないかと思います。
例外もあります
ただしヤンキーたちは「分かり合う」
まとめ
いかがでしたか。
人によっては、私の人間関係に対する考え方がドライで冷めているように受け取られる方もいるかもしれません。
正直なところ、私は「甘ちゃん」なので、あえて突っぱねている部分もあるような気がします。
実際に人間関係の冷たさとドライさを熟知した本物のニヒリストであれば、そもそもこんな記事を書くまでもありませんからね。
人間関係のうすら寒さとウソを子供の時から会得した人は、平気な顔で「友情だよね?」だの「親友だから」なんて言えるわけです。
私もまた人間関係で多くを傷つけ、自身も傷ついてきたので、このような記事の内容になってしまいました。
私なりに熟考して書いたつもりですが、ご不快に思われましたらすみません。