学校や職場で、周りとうまくなじめなくて孤独を感じた経験はないでしょうか?
逆に人間関係をそれなりに上手くやっているつもりでも、仲間と楽しんでいるような状況でも、何となく疎外感=置いてけぼりになったように感じる…
理由は人それぞれで、状況も様々ですが「居場所がない…」と思ってしまう。
当記事は人生でも学校や職場で、そのような思いをしている人のために書きました。
なぜ「自分には居場所がない」と感じるのか
実もフタもないことを言ってしまえば、それはあなたが「理想の状態から遠い」と感じているからに他なりません。
・職場でエースとして活躍したい。
・友達に一目置かれている自分になりたい。
・家庭では皆に頼りにされたい。
でも現状は…そうではない。
ライバルが強すぎる、自分の性格が引っ込み思案で行動力に乏しい…などなど、原因は様々でしょう。
たとえ居場所がない状況でも、心の持ちようによってはいくらでも改善できる。
そうは言いながら、実際これが難しい。
私もまた、居場所のなさに苦しんでいた人間です。
居場所がないと感じている理由は本当に様々です。
職場の同僚に無視されたり、いじめのような形で明らかに疎外感を感じる場合もあるでしょう。
それとは逆に、何となく話はするけれど、自身の境遇や様々な事情によって仲間の輪に入っていけない場合もあると思います。
「自分は嫌われているのではないか」
「自分はダメだから居場所がないんじゃないか…?」
などと思いがちですが、そんなことは思い過ごしであることがほとんどです。
それとは別に自尊心が強くて、周りが愚かに見えて「居場所がない」と思うことだってあるでしょう。
特に内向型やHSPと呼ばれる性格や気質の人にとっては、気にしすぎてしまって人間関係に苦労する場面も多いのではないでしょうか。
学校や職場でも、「これを言ったら嫌われるのではないか?」
「 空気を読めないで浮いてしまうのではないか?」
などと取り越し苦労ばかり重ねてしまい、さらに居心地の悪い思いをした方もいるのではないでしょうか?
思うように自己主張できなくて、もどかしい思いをされた方も少なくないと思います。
では、どうしたらいいか?
私もまた学生時代から現在にいたるまで、人間関係に恵まれた時もそうでないときも、ほぼほぼ「居場所がない」と感じてきました。
そんな中で気づいた「考え方」を、いくつか紹介します。
カウンセラーでもないマンガ描きの考察ではありますが、よろしければお付き合いください。
考え方1「誰かとの比較はやめる」
結果を出している人、注目されている人、努力を続けている人、テレビに出てる人、注目されているYouTuber…。
いわゆる成功者と比べてしまい、自分が思うような結果を出せていないと、取り残されたように感じてしまう場合もあるかと思います。
自分のふがいなさが浮き彫りになってしまい、敗北感や、みじめな思いを感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
逆に、自分よりも出来ない人や失敗した人を見下して、暗い優越感に浸ってしまうこともあるかもしれません。
内向的な人にとって、誰かと自分を比べることは、けっこう負担に感じる場合が多いのではないでしょうか。
もっとも、そうは言っても私たちの生きる社会はほぼすべての評価が誰かとの比較によって成り立っています。
科学や医療も含めた20世紀以降の様々な分野での発展は、競争原理が働いたからこそ、それ以前に比べて格段に良くなったのは否定できない事実でしょう。
そしてわたしたちは他者との比較が好きな生き物です。
学業やスポーツ、経済活動の成績のみならず、容姿や生活水準にまで誰かと比較して優越感を持ったり、劣等感に苛まれたりしています。
わたしたちが他者との比較を好むのは本能的な性質であり、おそらく文明を持つ以前から人類は他者との比較を繰り返してきたのでしょう。
ライバルと比較をすることで自分を奮い立たせ、必死の努力を重ねて成功する人もいるのでしょうが、疲れ果ててしまう場合もあります。
仏教をはじめとした多くの宗教でも、他者との比較の無意味さを説いています。
特に「居場所がない」と感じる繊細な人には、誰かと自分を比較するクセがつくことによって、生き方の幅が狭まり、がんじがらめになったような窮屈な思いをしがちではないでしょうか。
誰かと比べることをやめるだけで、人生は飛躍的に楽になります。
おそらく本能に根差す部分ではありますので、根本的な解決は難しいかと思います。
いささか逆説的になりますが、基本的に人生はスッキリしない。
これを前提としてモノを考えることで楽になる部分はあります。
ほんの少しだけ、意識して他人と比較するのを止めるように心がけることで、居場所のなさ、みじめな思いは軽くなります。
些細な変化かも知れませんが、ほんの少しでも心が軽くなるキッカケとなれば幸いです。
考え方2「他人はそれほど自分に関心があるわけではない」
これは少し極端な意見になってしまうかもしれませんが、「居場所がない」と感じている人の中には自意識過剰の傾向がある人も少なくはないかと思います。
自分が思うほど、他人はこちらを気にしてはいないものです。
たとえミスをして、頭ごなしに否定されたとしても、相手はこちらのすべてを否定しているわけでもありません。
こちらにそれほど興味もなく、その時の気分で否定されただけかもしれません。
往々にして、世の中の人間関係は無関心と予定調和で成り立っています。
必要以上に気にすることもないのかもしれません。
世の中にいる、けっこう大多数の人が物事に対して鈍感です。
他者に対しての批判は多いでしょうけれど、そこまで繊細に物事を考えているわけではないかと思います。
私を含めた内向的な人の多くが、自意識過剰のような気がします。
見てないようで見ているのが世間様とも言えますが、こちらに本当に関心があるかと言えば、そうでもないのが実情ではないかと。
関心がないところで、あれやこれや言われる場合が多いので、正面から受け止めず、聞き流す程度なのがストレスのない人間関係のような気がします。
考え方3「セルフイメージを高める」
セルフイメージとは、一言で言えば「私は自分のことをどう思っているのか?」ということです。
結果はどうあれ「大丈夫だ、私はできる」そう思っていられたら、最高です。
人に言わなければうぬぼれと言われることもありませんし。
「私って努力が苦手で何をやっても三日坊主」
「私は人付き合いが苦手」
日本人の多くが、自分自身に対してネガティブなイメージを持っているのではないでしょうか。
理由は簡単で、謙遜が美徳とされていたり、自己アピールが激しい人は嫌われる傾向があるからです。
しかし、友人同士での会話ならいざしらず、普段から自分に対して否定的なイメージを持ってしまうのは精神的にマイナス面が大きいと言えます。
「私は最高だ。がんばれば結構やれる」
「私にだってできることはある」
ですが、具体的に「最高な自分」がイメージできないかもしれません。
そんな時は過去の成功体験を持ち出しても良いでしょう。
特に思い当たることがない人は、子供の頃に「補助輪なしで自転車に乗れた瞬間」を思い出してみてください。
これが成功体験です。
気持ちの問題なので、社会的に大きいか小さいかは問題ありません。
「できた!」と心の底から思えたことが、成功体験です。
辛い現実に行き当たったとき、そんなことを思い出すだけでも力が得られるのではないでしょうか。
小さな成功体験を積み重ねていけば、きっと自分の居場所は見つかるはずです。
考え方4「別の場所を探す」
とはいえ人生には、たたみかけるように災難が襲い掛かる時期もあります。
加えて人間関係でも、絶望的な相性の悪さや、話が噛み合わない状況で、修復不能になるようなケースも枚挙にいとまがありません。
そんなときは、思い切って環境を変えてみるのもひとつの方法ではないでしょうか。
決して家出や反社会的な行動を勧めるわけではありませんが、追い詰められた時は常識や思い込みにとらわれず、居心地の良い場所を探せばきっと見つかるでしょう。
視野を広げて行動すれば、運命を変える出会いもあるかもしれません。
ただし、甘い言葉で人の弱みに付け込む人間も多数いますので、くれぐれもご用心ください。
悪い人を見極めるポイントというか、下心があって誘惑してくる人は多くの場合、気が短い(結論を急ぎたがる)傾向がありますので、その点を意識してみたらと思います。
例外もあるでしょうか、ほぼほぼ悪人は尻尾を出していますので。
その一方で、たとえば責任のある役職の社会人で、家族がいたり、おいそれと仕事を止めるわけにもいかない立場の人もいます。
せめて心の中に逃避場所を作るか、趣味などに居場所を見つけるのもおすすめです。
一般には否定されがちですが、「思い出に逃げ込んでしまう」のも、ひとつの手ではないかと思います。
考え方5「もっと大きなフレーム(枠)で考える」
たとえば、大抵の人間は100年もしたら忘れ去られてしまうでしょう。
社会的な成功者と言えども、よほどの偉人か時代の先駆者でもない限りは、500年持てば大したもので。
大半の市井の人は死後、家族以外には忘れ去られてしまうのが常ではありました。
ただし現在はネットの普及により人類のデータベース化が進んでいます。
私たち無名の一市民のウェブ記事やツイートも含めた全てが記録され、未来永劫残らないとも限りません。
それでも、それでも電子情報がどれほどの時の流れに耐えられるのか未知数ですし、人類がいつまでこの文明を維持しているか分かったものではありません。
1億年もしたら、私たち人類の足跡なんてほとんど残らない可能性の方が現実的です。
そんな風に考えると、私たちの苦しみなど一瞬の夢のようなものではないでしょうか。
空気の澄んだ夜に星空を眺めてそんな風に考えてみるのも一興ではないかと。
とにかく現在あなたを苦しめている問題を、大きな時間の流れの中において俯瞰してみることをオススメします、
ほとんどの悩みが取るに足りないものに思えてくるのではないかと思います。
まとめ
「居場所がない」と感じるのは、その人の心の持ちようということで、少し無責任かもしれませんが、有効と思われる考え方を5つほど紹介しました。
主に私の経験をもとに書いていったので、すべての人に対して有効とは限りません。むしろ、「それは違うんじゃないかな」という意見もあるかと思います。
結果的に、これを読んだ人の悩みが緩和されるたたき台ないしキッカケの一つになればと願ってやみません。