スクールカースト3軍とは、クラス内でもっとも「居心地が悪いと感じている層」です。
クラスメイトからほとんど話しかけられない。
グループ分けの時、あぶれてしまう。
自分から情報を発信しづらい(LINE等SNS含む)
上位グループの意地の悪い連中から、からかわれたりバカにされるケースもあるかと思います。
何かのキッカケで、いじめの被害者にもなりかねません。
スクールカースト自体について詳しく知りたい方は以下の記事を参照してください。
全軍経験者が語る
当記事では、カースト下位に所属する人がのし上がるためにすべきこと、考え方について述べていきます。
はじめに結論を言ってしまえば、その学校内でカーストを上げるのは無理です。
ですが主にスクールカーストは公立中学校で起きる現象なので、進学や卒業などで環境をガラッと変えることができます。
大学に進学すれば、圧倒的に自由になるので基本的にはカーストから解放されるでしょう。
「コミュニティが変われば評価の軸も変わる」
これは真理です。
ただ、そのような機会に恵まれない場合は卒業後、無事就職したとしても下位だった人には劣等感が残ってしまいがちです。
当記事では、私の実体験をもとにカースト下位の劣等感をふりほどく方法を書きました。
スクールカースト下剋上は「無理!」
まず知っておいてもらいたいのが、「クラス内でカーストを上げるのは無理!」だという事実です。
誤解しないでほしいのですが、「クラス内」という狭い世界限定です。
学校外に出てしまえば、むしろ3軍出身者の方が(ちゃんと努力すれば)ゼンゼン成り上がっていますから!
社会的な成功だけでなく、3軍からリア充になることは十分に可能です。
ただし、学校内の価値観にしばられていたら無理です。
一刻も早く、スクールカーストの外の世界に飛び出すべきです。
それは集団が一度キャラ付けしてしまうと、よほどの事では覆らないからです。
いわゆるキャラ的コミュニケーションです。
たとえば、タレントの出川哲郎氏がいます。
私は基本的にバラエティ番組は見ないので、実は彼を認知するようになったのは最近のCMからなんです。
そこでちょっと調べてみたところ…
彼はずっと「いじられキャラ」「嫌われ者キャラ」として認知されていたそうです。
最近は「愛され芸人」という評価がプラスされて子供たちの人気者にもなっているようです。
少なくとも、ピザーラやYモバイルのCMに出ているところを見れば、広告代理店の好感度も高いのでしょう。
その間、実に20年。
20年かけて「愛され芸人」までのし上がってきた出川哲郎氏。
それでも明石家さんま氏やビートたけし氏、ダウンタウンの松本人志氏のような「すごい」という認定には至らないでしょう。
そういうキャラではないからです。
テレビのお笑い芸人は「1軍の集積場のような狭い世界」です。
各人がそれぞれキャラ付けして、ポジションを取り合っています。
3軍出身者も芸能人には多いですが、求められるのは1軍的なコミュニケーションでしょう。
出川氏の例は「キャラ付けが固定された中」で、カーストを動かすのがいかに困難かという例として紹介しました。
では、どうすべきか?
視点を変えましょう!
何度も言います、カーストの外に目を向けてください。
現役の3軍がすべきことは「勉強!」
あなたがもし現役の中高生でしたら、まず、現在の人間関係を見直してください。
もしもクラス内で無理をして付き合っているグループがあるなら、即座に抜けてください。
本当に大切だと思っている親友でも、ちょっと疑ってみてください。
いざという時、頼りになるのは友達でも親でもありません。
教師だからといって、全幅の信頼のおける人なんて滅多にいません。
あてにできるのは自分自身だけです。
ご自身の知恵や技術、性格や教養も含めた人間力だけが道を切り開きます。
人を信じるな…と、言いたいわけではありません。
良い人間関係を築くためにも自分を磨くのは必須です。
こう書くと意識高い系みたいですけれども、はい上がるためには自分を強くするのが一番です。
とりあえず学力を伸ばして、偏差値の高い進学先を目指しましょう。
3軍にいる人は、どうしたって1軍よりは共感力とコミュニケーション能力の点で不利なのは否めません。
また、運動神経は体格など遺伝的な要素が強く、努力が結果に結びつくとは限らないでしょう。
しかし学力は違います。
厳密にいえば、要領とか学習に対する向き不向きは確かにあるでしょう。
それでも運動やコミュ力よりは、地道な努力が結果に結びつきやすいかと思います。
成績が良くなれば環境を変えることができるので、現役の方には特にオススメです。
友達と遊んでいる彼らや、部活に勤しんでいる人たちに関心を持つ必要性はありません。
効率的な勉強方法はネットで検索すればいくらでも出てきます。
世の中、人との出会いは大切ですが学校内の人間関係だけが全てではありません。
視野を広げる意識を持ちながら、黙々と勉強するのが良いです。
まず、いま置かれているところから別のステージを目指しましょう。
友達なんて、それから作ればいいんです。
卒業後も含めて3軍がすべきことは「教養を身につけること」
うまく進学できたり、環境が変われば3軍経験は「嫌な思い出」程度ですむでしょう。
しかし、いじめやからかいなどの仕打ちを受けたり、挫折した場合は「心の傷」として残ります。
あまりこの言葉は使いたくないですが、ニートや引きこもりになる確率は3軍経験者が圧倒的に高いでしょう。
世の中には、社会復帰を支援するサイトや団体があります。
再就職に役に立つ情報やどの資格が有利なのか等、調べれば様々な情報が網羅してあります。
当ブログでは、3軍出身者がすべきことに「教養を身につけること」をオススメします。
もちろん現役の3軍の方にも教養はオススメですが、まずは学力を最優先させてください。
教養と言うと他のブログでは実用書などを参考に上げられる場合が多いですが、当ブログでは異論を唱えます。
教養と言っても、オタク的な知識で大丈夫です。
無理に難しい本を読む必要はないと思います。
大切なのは自分の世代よりも前の作品にも興味を持ってください。
映画でもファッションでも音楽でも小説でも漫画でもアニメでもゲームでも良いでしょう。
好きな作品から掘り下げて、世界史や日本史、政治や経済、科学や物理学などアカデミックな知識があれば、なお良いですが。
気になる分野があったら、とことん調べてルーツをたどっていきましょう。
川をさかのぼるように、文化の流れを捉えてみましょう。
教養は蓄積なので、すぐに身につくものでもありません。
ここからが教養人! という線引きもないです。
正直、私もまだまだ教養が足りてないです。
なのに偉そうに書いちゃってごめんなさい。
でも!
「知るのって楽しい!」
そう心から思えたらいつか教養人になれるはずです。
今は何でもスマホで検索すれば調べられる時代なので、物事に対する体系立てた知識などは無意味、という意見もあるでしょう。
しかしこれは半分正しく、半分間違っていると言えます。
教養が何の役に立つか?
雑談力をつけるためです。
社会人で家族や友人以外の人と話をしている時、スマホをいじる人はまずいません。
でも、日常会話の大多数は雑談なんですよね。
内向的な人だからと言って、雑談が苦手なわけではありません。
私たち内向型は、少数との中身のある雑談ならばむしろ得意な方もいるのではないかと。
一方でやはり積極的なコミュニケーションがどうしても苦手な方も多いかと思います。
そんな方のために、私は「あいづち」に特化したコミュニケーションをオススメします。
会話でも聞き役を心がけると、なぜかこちらが話し上手という印象を持たれます。
知識はひけらかすためにあるのではなく、説得力のある「あいづち」を打つために使います。
「なるほど」
「そう思います」
「それって○○ですね」
相手の話す内容を理解していれば、同じ言葉でも伝わり方が違うんです。
相手の欲しいタイミングで、効果的に「あいづち」を入れることで好感度は跳ね上がります。
グループと仲良くなることは苦手でも、趣味の合いそうな個人ならばいけます。
年長者と親しくなることは、サラリーマンでしたら出世につながります。
個人でも年長者に可愛がられることで仕事を回してもらえたり、人も紹介してもらえます。
教養を身につけるメリットははかり知れません。
身なりは清潔に。
3軍だからと言って、身だしなみに気をつけないと一生損をする羽目になります。
現役だろうと社会人だろうと、誰であろうと清潔感は大切です。
そういう社会で私たち日本人は暮らしています。
しかし3軍出身者や、オタクと呼ばれる人たちに身なりを気にしない人は多い。
なぜ、そうなのでしょう?
カッコつけていると思われたくない。
ナルシストだと思われたくない。
身だしなみに使うお金がもったいない。
オタクだから身なりに気をしない。
人によってはそう考える場合もあるかもしれませんが、「損をする思考」だと断言します。
私はオタクですが、身なりにはかなり気を遣っています。
モテたいからではありません。
世間に対して、油断をしていないからです。
こんな稼業をしているので、世間体なんてあったものじゃありませんけれども。
だからこそ、パッと見た時に「だらしない」と思われたらアウトだと思ってます。
もちろんファッションにたくさんお金をつぎ込むようなことはしてません。
無難なファッション、というわけでもないですが割と評判は良い方です。
最低限で十分でしょう。
救いの手は思いもしないところから伸びてくる
ここでは私の実体験を述べておきましょう。
3軍出身者に起こった「奇跡の夜」です
人によってはリア充アピールに感じるかもしれません。
気になるようでしたら飛ばしてください。
私が中二病でカースト下位に沈んだエピソードは以下の記事にまとめてあります。
まさしく黒歴史なので紹介したくないですが、1人でも多くの「痛い過去」を持つ方のトラウマ脱出参考になれば幸いです。
さて、地元で孤立してしまった私には、友達と呼べる人なんて誰一人いない状態でした。
当時の携帯電話には家族以外の電話番号の登録0です。本当に。
1人で本を読んだり、ゲームをしたり、音楽を聴いたりする毎日です。
もちろん漫画はその頃から描いていました。
幸運にも20代の頃に某誌で新人賞を受賞して、ほぼニート(引きこもり)で、漫画家全振り状態。
いくつかの読み切りを描いて掲載されたりされなかったり。
連載を目指して当時の担当編集者と電話での打ち合わせを重ねる日々でした。
ところが!
「申し訳ない。再来月で休刊することになりました」
突然、雑誌がなくなってしまいました。
大物を除いた連載作家でさえ職を失う状況で、スタートラインに立つ前に足元は崩れ落ちてしまいました。
ほぼ2年間、家族と編集と店員以外とは誰とも口をきかない生活だったので途方に暮れてしまいました。
「また新人賞からやり直しか…」
夜の街を、イヤホンでthe pillowS等を聴きながら徘徊するのが日課でした。
クタバレニンゲンドモ
引用元:Smile 作詞・作曲:山中さわお the pillows
そんなある夜。
近所にある「昼はカフェで夜は居酒屋的な」個人商店で、常連客達が店外コンサートをしていました。
意識が高そうな50〜60歳の紳士淑女がアコースティックギターを弾いて歌っていて、20代の女子が2人踊っていました。
「何やってんだろう?」
イヤホンを外すと、『あのすばらしい愛をもう一度』とか演奏してました。
遠巻きで私が見ていたら、踊っていた女子のうちの1人が手招きをします。
「ねえ。こっちに来てビールでも飲んでったら?」
それでおそるおそる訪ねて、一杯飲んで(800円!)女の子二人と紳士淑女たちの演奏と歌を聴くことに。
「この歌知ってる?」(南米在住経験があるので超フランク)
「はっぴいえんどの『風をあつめて』って曲ですね」(もちろん私は敬語です)
「この曲は?」
「高田渡の『生活の柄』ですね」
すると店主が割って入ってきて、
「若いのに高田渡も知ってるんだ? 音楽やってる人?」
「…漫画家のなりそこないで」
……みたいなやりとりを重ねた後、気づいたらみんなで歌ったり踊ったり。
「……!」
私は泣きながら歌って踊っていました。
全員と初対面だったのですが、彼らはすごく私を気に入ってくれて、何かしらイベントがあると呼ばれていました。
ちなみに私と同年代だった女子2名は別の県から来た伝統技能の習得者でした。
その後も大学教授とか現代美術の作家さんとか多種多様な年長者と知り合いました。
ちなみに当ブログでの昭和の知識は、彼らと話したりしたことをネットで調べたり本で裏を取ったりして載せています。
他にも地元紙にイラストの仕事を紹介してくれたり、仕事をたくさん紹介していただきました。
友達が1人もいなかったひきこもりが、手招きひとつに応じただけで人生が一変した瞬間でした。
この話で言いたいことは3つです。
・救いの手は、思いもしないところから伸びてくること。
・もしあの夜の私が小汚い格好をしていたら、彼女は決して手招きなどしなかったであろうこと。
・もし私が「はっぴいえんど」と「高田渡」を知らなければ、すごい年長者の興味を引くことはなかったということです。
この経験から「清潔感」と「教養」「人に好かれること」が3軍がのし上がるために重要な要素ではないかと思った根拠です。
私は元々とても警戒心が強いタイプなんですが、彼らは一目見ただけで「いいなあ」って思う外見をしていたんです。
悪意や威圧感を感じなかったので、大丈夫かなと判断しました。
人をだます人間には必ず目的があるので、結論を急いでくる傾向があります。
私の場合は「セーフ」を引きましたが、誰かの誘いに乗るときは慎重に相手をよく観察してみてください。
まとめ
「なんだ結局、見た目とコミュ力かよ」
ガッカリされた方もいるのではないかと思うと心苦しいです。
それでも、変えられるのは自分だけなので可能な努力は行うべきでしょう。
スクールカースト3軍経験者は卒業後も呪縛のように劣等感に苦しむ場合があります。
進学や就職、環境を変えることはとても大切ではないでしょうか。
学校内カースト程度の薄っぺらな価値観を払しょくするためには、ステキな人たちとの出会いが不可欠です。
いつか来るであろう、ステキな人たちとの出会いのために自分を磨く。
底辺からの脱却を心がけている方に、教養と身だしなみの大切さを提案させていただきました。
3軍出身でもあるし、学歴も大したことのない私が、一夜にして劣等感を克服出来たのです。
「誰にでも起こるような経験ではない」と思う方もいるかもしれませんが、SNSもある中で当時よりも起こり得る現象ではないかと思います。
ましてや私は内向的で、行動力もありません。
そんな私にさえ起ったことなので、行動する人ならばこんなチャンスはザラにあるはずです。
私はほとんど十代までは薄っぺらな人間関係で、本ばかり読んで映画ばかり見てゲームばかりしてマンガばっかり読んだり描いたりしてました。
オタク気質ではあったので、物事をより深く多面的に知りたいという好奇心は強かったと思います。
中学生以降は全くと言っていいほど、友達とは無縁でした。
何をするのも1人でした。
そんな人生が、まさか一つのキッカケからガラリと変わるとは人生分からないものです。
ただやはり内向型ですし、人付き合いは疲れてしまいます。
正直、何かを成し遂げた彼らと比べて私は何も達成してはいないので最近はお付き合いもほどほどにしています。
胸を張って彼らと対等に付き合える日が来る日を楽しみに、勤しんでおります。
と、いうわけで私の旅は道半ばですが、少なくともカースト底辺の劣等感は払しょくできました。
もう地元で私を「黒魔術師ww」とバカにした連中に会っても、全く気後れしなくなりました。
以前の私なら、劣等感から怒りが込み上げてきたところですが、何を言われても穏やかなものです。
彼らの多くがマイルドヤンキーになっています。
彼らの人生や価値観を否定する気は全くありませんけれども。
かつて感じた彼らに対する劣等感は現在全くありません。
ただ、私にとっての奇跡の夜にギターを弾いて歌ってたステキなおじさまの娘さんがいるんですけどね。
彼女は幼稚園から大学までカースト最上位なんですよ。
たぶんスクールカーストという概念も劣等感もないような言動なんですよ。
10歳近く年下なのに、私を君付けで呼びますからね。
どんなに挽回したつもりでも、真のリア充には気後れしてしまいます。