テスト前や、大事な締め切り前に限って部屋を片付けてしまう心理、ありますよね。
いま掃除しなくてもいいのに、やらなくちゃいけないときに限って、つい片づけをしてしまう。
そんな心理は「セルフハンディキャッピング」と呼ばれています。
この心理を検証しつつ、さまざまな視点から考察してみようと思います。
「セルフハンディキャッピング」とは何か
「セルフハンディキャッピング」というのは、失敗した時の言い訳を用意しておこうという心理作用です。
※イラスト・「マンガ・締め切り前に限って机を片付けてしまう罠」
テストがダメだったときに備えて「あのとき! 掃除なんてしたから!」という予防線を自分から作ってしまう心理状態だそうです。
でも実感としては、罠ですよね。
焦ったときの気分転換に別のことをしてしまうことの対処法
掃除に限らず、もう時間がない! ってとき、ありますよね。
やらなきゃいけないのに、気づいたら全然別のことをしていた!
余裕がないのに気分転換してしまう。
前項では「セルフハンディキャッピング」の解説をしましたが、時間のロスになるのは確かです。
では対策はないのか、考えてみましょう。
結論から言えば、2つ。
気になって仕方がない時は、時間を決めて、片付けてしまうことをお勧めします。
ただし、ゲームや動画視聴など、ダラダラできる娯楽に関してはシャットアウトすることの方がいいでしょう。
ポイント
時間のロスを最小限にすること。
無理に抵抗しないこと。
欲求をシャットアウトするのは思いのほか難しいですよね。
「気づいたら、つい…」ということがないように、言語化する、意識することはとても大切だと思います。
なぜ、やらなければならない時ほど別のことがしたくなるのか?
「セルフハンディキャッピング」という言葉があるのは分かりました。
しかし、「失敗した時の言い訳を用意しておこう」という心理作用だけでは、別のことをしたくなる気持ちを説明できません。
もちろん個人差もあると思います。
ある種の強迫観念、やらないと不安で仕方がない、といった強い感情になる人もいるかもしれません。
早く達成感を味わいたいから、やらなければならない時ほど別のことがしたくなる、ということもあるでしょう。
一方で、テスト前に片づけをすると自信がつく、スッキリするという人もいるでしょう。
「今日これをしなければならない」ことが明確にあるとします。
これをやらなきゃヤバい!
でも実際には、余裕がある場合もあります。
片付けは常にある、後回しにしてきたものを解消したい。
机を片付けなければ、目の前の仕事に手が付けられない。
「集中すべき対象」が別のものに置き換わることはよくあることです。
多くの場合、いますべきことよりも簡単に決着がつく案件です。
テスト前の片づけは日本人的には「禊(みそぎ)」なのか?
日本人的にいえばある種の禊(みそぎ)と言えるのではないでしょうか?
身ぎれいにして取り組む。
あるいはPCの用語だと、メモリをキャッシュする。
脳にためこんだ不要な情報、断片化して言語化もできない状態なのかもしれません。
このモヤモヤ(PC用語でいえば、デフラグ=データがディスクのあちこちに点在している状態)を解消するために必要な儀式なのかもしれません。
キャッシュをクリアする。PCと一緒で、意識して定期的に脳内をメンテナンスするのが大事なのかもしれません。
こうやって記事にしていくことでも、情報を整理する原動力となっています。
勉強に行き詰って片づけをしたくなったときに、「いま、こういった心理状態なんだ」と意識化、言語化することは非常に効果的です。
まとめ
・テスト前に限って掃除をしてしまう心理は「セルフハンディキャッピング」という名称がついています。
・失敗した時の言い訳を用意しておこうという心理作用です。
・または、手っ取り早く結果の出る(片付け)などの作業をついやってしまう心理状態。
・あるいは身ぎれいにして取り組む。日本人的にいえばある種の禊(みそぎ)と言えるのではないでしょうか?
・勉強に行き詰って片づけをしたくなったときに、「いま、こういった心理状態なんだ」と意識化、言語化することは非常に効果的です。
これを読んで参考になりましたら幸いです。