ファンアート(以下FA)は、作者がつくり出したキャラクター、漫画や小説などの創作物に対して、読者が制作した二次創作のイラスト等を差す言葉です。
自分が生み出したキャラクターを、読者が描いてくれることは作り手にとって最高に嬉しいものです。
でも、場合によっては作品のイメージを損なう表現や、作者の意図を無視した二次創作もあります。
さらに無断で営利活動をされてしまうと、これは明確な著作権違反の対象となり、トラブルの原因になる場合もあります。
当記事ではファンアートのマナーや、喜ばれる贈り方などを紹介します。
読者様からFAをいただいたので紹介します。
これは2023年の1月に読者様からいただいたFAです。
嬉しいメッセージ付きで、思わず飛び上がるほど喜びました。
紹介が遅くなってしまい、ゴメンなさい。
たとえ商業誌で創作活動をしていても、反応があるとは限りません。
一応商業誌で連載経験のある私でも、このブログをはじめるまでは読者からの反応なんて皆無でした。
それがSNSの定着で、作者と読者という一方的な関係ではなく、双方向にコミュニケーションが当たり前な時代になりました。
ファンアートを贈られて、喜ばない作者は基本的にいないと思います。
しかし、稀にツイッター等のSNSで「望んではいないFAをもらってモヤっとした」なんてことを呟いている作家さんもいますよね。
ファンアートでやってはいけないNGイラスト
・極端なエログロ描写
・公式ではないカップリング
・誹謗中傷の意図があるイラスト
・配信者や作者本人の似顔絵
ファンアートと二次創作の違い
ファンアートは英語圏での二次創作の総称です。
二次創作は著作権法ではグレーゾーンです。
コミケなどのイベントでは有名漫画や人気ゲームなどのパロディ、二次創作が盛んです。
これらは皆、厳密にいえば著作権法違反です。
ですが、日本の場合、作者や出版社や企業から「見逃してもらっている」状態です。
ツイッターなどでも、「○○描いた」 みたいな二次創作がいっぱいアップロードされてますよね。
プロの絵師さんだって、他の人の漫画やゲームなどの二次創作をSNSにアップしてます。
ただ、 利用するSNSの規約では二次創作禁止というところもあります。
アニメやゲームの制作会社でも、二次創作に関するガイドラインを出しているところもあります。
過激な描写や、暴力的な表現を禁止している運営会社もあります。
制作会社のガイドラインに従いましょう。
お店のポスターなどで、著名なキャラクターを使う際にも、公式の運営会社に許可をもらってください。
芸能人の〝ナマモノ〟ファンアートは検索結果に表示されないようにするのが日本では一般的
実在の人物のファンアートは、本人の性質・嗜好を無視したものが描かれることもあります。
ナマモノとは実在のアイドルやミュージシャン、スポーツ選手などを題材にした二次創作ですが、事実を元に描くものではなく、作者の願望や妄想のカップリングなどを混ぜ込んだ表現を差します。
海外ではRPFなどと呼ばれています。
ココナラやランサーズなどのクラウドソーシングなどで、芸能人やミュージシャンの似顔絵を、自身のイラストの実力を示すポートフォリオとして使用している方もいます。
実在の人物を題材にするという特性上、当人の人格権を損ねたり、当該人物の関係者やファンから怒りを買う可能性をはらんでいることは確かなので、細心の注意が必要になります。
まとめ
以上、ファンアートのマナーと取扱注意点について、ざっくりと述べてみました。
基本ファンアートをもらったら、メチャクチャ嬉しいものです。
しかしながら気をつけないとトラブルになってしまうケースもあります。
基本的には、イラストを公開する際に「この絵を見た人はどう思うだろう」って自問することで、慎重になれるかとは思います。
・極端なエログロ描写
・公式ではないカップリング
・誹謗中傷の意図がある政治的なイラスト
・配信者や作者本人の似顔絵