中学から高校時代にかけて、クラスの中心で積極的に活動していた男女。
運動神経が良く、容姿が良かったり、良くも悪くも賑やかな存在。
それがスクールカースト1軍と呼ばれる人たちです。
必ずしも勉強ができるタイプというわけではありません。
学生時代は人気者として目立っていた彼や彼女は、卒業後どうなるのでしょう?
コミュニケーション能力と容姿の良さだけで上位にいた人が、社会に出た際に学力不足で貧困に陥るという事はよくある話です。
逆にコツコツと努力を重ねてきた3軍出身者が、就職や資格取得などを契機に成功する例も多いでしょう。
成績の良かった者は、地元を出て大学進学し、そのまま都会で就職するパターンが王道です。
そこまでではなかった人は、地元に根差した生活を送るケースが多いでしょう。
実家が事業者なら稼業を継ぐ人もいるかもしれません。
マイルドヤンキーの中には、スクールカースト1軍出身者も数多く含まれています。
スクールカースト1軍の出身者がここで述べたような「進路」を必ずしも歩むわけではありません。
人生には予期せぬことも起こります。
スクールカースト1軍の特徴
当記事は主に地方での公立中学校のスクールカーストを想定して書いています。
お住いの地方によっては全く思い当たらない場合もあるかもしれませんがご了承ください。
地方の公立中学校には、基本的にその学区内に住んでいる子供たちがひとまとめにされます。
なので将来は医師になる子供もいれば、花火職人になる子供も同じ教室で学ぶようなことも起こり得ます。
面白いのは医者になるような成績優秀者が必ずしもカースト上位ではないことです。
スクールカーストとは学校内で何となく決まる序列のことです。
休み時間クラスを見渡すと、教室や校庭の目立つところで華やかに談笑しているのがカースト上位者です。
基本的には社交的な人が多く、文化祭の出し物やクラスの劇での主要キャラなど、目立つポジションを取り決めるグループです。
ここに所属している人にとっては、学校は楽しいところという印象を持つのが基本です。
運動神経やルックス、コミュニケーション能力に優れている人が多いでしょう。
積極的でリーダーシップのある人も基本1軍に所属します。
成績優秀、スポーツ万能、性格も良い完璧超人が1軍の場合もある一方、
成績はイマイチだけど、華やかで運動神経が良い人が1軍のケースもあります。
性格については、良い人も意地悪な人も1軍になる可能性があるでしょう。
詳しくは、私の実体験をふまえたこちらの記事にまとめています。
さて、楽しい思い出に満ち溢れた学生時代を過ごした1軍の男女も、卒業と共に巣立っていきます。
その後の彼らはどのような人生を歩むのでしょう。
カースト上位者は地元で就職するケースが多い
もちろんズバ抜けた逸材は、一流大学を経て大手企業などに就職するのでしょう。
ですが、先に述べたようにカースト上位者が必ずしも成績優秀とは限りません。
むしろ、勉強が苦手な人でも、持ち前の社交性と積極的な態度でクラスの中心にいたりします。
そんな彼や彼女らは、たとえ大学進学で一時的に地元を離れても帰ってくるケースが多いでしょう。
マイルドヤンキーと呼ばれる人たちなら尚更、地元で就職したり家業を継いだりします。
その理由としては、小学校からの交友関係を維持している場合が多いからです。
そこに、良い思い出がたくさんあれば帰りたくなるのは自然なことです。
遊び仲間が変わらないというのは、安心感があるのかもしれません。
やがて彼らが結婚して子供が生まれると、子世代にも人間関係が引き継がれます。
土着的なコミュニティとも言えますが、おそらく本能的にはしっくりくる生活ではないかと。
また、ここには社会に出た後でも草野球やフットサルなどのチームスポーツを続けたいという事情も関係しているのかもしれません。
体育会系でカースト1軍の進路
カースト1軍は男女問わず活発で運動神経に優れた人が多い印象です。
運動部のレギュラー選手として全国大会に出場した選手は、卒業後もスポーツと関わることは多いでしょう。
全国大会に出場した選手の中でもオリンピック選手やプロスポーツの世界に進む人たちはもちろん一握りではありますけれど。
知人や親せき、勤務先の人などでも意外と全国大会出場経験を持つ元選手がいるのではないでしょうか。
彼らの中にはスポーツ推薦で大学に進学する人もいるでしょう。
地元で就職する場合、市町村の役場や教育委員会などの公益財団法人のスポーツ事業部、スポーツ課などに採用されることが多いようです。
主な業務は競技場や体育館などの運営管理に関することを行います。
官公庁の野球チームの一員として、軟式野球の大会に出場する元・高校球児たちは活躍しています。
野球に限らず、サッカー、バスケットボール、アマチュアチームに所属して一生スポーツを楽しむ人は多いでしょう。
スクールカースト上位者が社会に出ると、実家の稼業を継いだり、地方公務員だったり、職業は様々です。
スポーツ好きな人は社会に出ても昔の仲間とチームを組んでアマチュアスポーツを生涯楽しんでいる層は多いでしょう。
地元に根差した等身大の生活を営む人たちは、本当の意味で「充実した人生」を過ごすのかもしれません。
ヤンキーでカースト1軍の進路
現在では減少傾向にありますが、年代によってはいわゆる不良がカースト上位だった学校もあるでしょう。
彼らは中学や高校時代から男女交際をするような早熟で積極的な一面があります。
高校卒業後すぐに結婚するケースも多いでしょう。
十代で子供ができて結婚するというパターンも少なくないです。
経済的に厳しい状況に陥るケースもあるでしょう。
性格的に安定している人は、マイルドヤンキーと呼ばれるタイプになります。
彼らとの接し方などは、こちらの記事にまとめました。
ヤンキーの多くは進学せずに地元に就職する場合がほとんどです。
就職先も建設業や営業職、飲食店勤務、トラック運転手など、主に肉体労働に従事する人たちが主流です。
彼らは人間関係が密なので先輩や友人などのツテで働くこともあります。
実家が農家だったり漁師だったりすると、家業を継ぐこともあるでしょう。
1軍女子の「結婚」という選択肢
容姿に優れてコミュニケーション能力の高い一軍女子グループ。
当然、学生時代の恋愛でも華やかな思い出をたくさん持っていると思われます。
また、1軍女子の話題の花形と言えば恋愛話でしょう。
その延長に結婚があるわけで、社交性に優れた彼女たちにとって、重要な関心事の一つでしょう。
こんなことを言うのも何ですが、結婚相手は仲間内で見栄やマウントにも影響する要素でもあります。
マウンティングの心理は以下の記事にまとめました。
良い人と出会いたい。
そう思うのは自然なことです。
1軍と呼ばれる人たちは友人関係も多いので出会いのキッカケも身の処し方も3軍出身者とは比較にならないほど華やかです。
自然な流れの中で結婚する機会も多いのではないでしょうか。
ですが人間、どのような形で出会いがあるかわかりません。
街コンなどを利用して積極的に出会いを求める人もいるでしょう。
現在はSNSがあるので、かなりマイナーな趣味であろうと同じ趣味の人と交流することも容易くなりました。
1軍女子の中に限らず、社交的な人は子供の頃からの友人関係を維持しているケースも多いでしょう。
1軍女子のネットワークは驚くほど速く情報が行き渡ります。
「誰と誰が結婚した」などという噂話は、瞬く間に仲間内に知れ渡ることになります。
彼女たちはそのことを熟知していますので、結婚相手は仲間内の評判も加味して考えることが多いでしょう。
カースト上位者が親になると
スクールカーストは遺伝するのでしょうか。
結論から言えば「影響はある」と言えるでしょう。
家庭環境や運動能力、容姿などは親から子へおおむね引き継がれていくでしょう。
しかし子供の興味や性格が、親と全く同じという事はあり得ません。
スクールカーストと親子の関係性については、以下の2記事にまとめました。
進学校のカースト上位者の進路事情
これまでは主に地方での公立中学校のスクールカーストを想定して書いてきました。
ですが、私立の中高一貫校(それも名門と呼ばれるようなところ)や、偏差値の高い進学校などではカースト上位者の進路事情は変わってきます。
地方在住者の場合では、基本的に進学校の卒業生の進路は有名大学に進むケースが多いでしょう。
ただ、スクールカーストは偏差値の高い進学校ほど際立たない傾向があります。
一部の例外を除いて、学校の成績上位者は大人しくまじめな性格の人が多数派ですので。
それに加え、基本的には進学に備えて勉強しているので、交友関係よりも学業を優先する人たちが主流です。
ただし一部の私立の進学校の場合、成績で学級が分けられたりする場合があります。
そうした場合だと、下位のクラスが上位のクラスに対して威圧的に振る舞ったりするケースもあるようです。
人間関係の序列はさほど激しくない進学校でも、クラスの中で目立つ人たちは存在します。
容姿やコミュニケーション能力に優れていたり、運動が得意な人は人気者になりやすいでしょう。
進学校の場合だと、これに学力の要素も強く影響を持つようになります。
公立の中学校などでは、勉強ができる=クラスの人気者とはなりにくいですが、進学校では違ってきます。
そんな彼らは、有名大学で体育会系に所属する人が多いのではないでしょうか。
もちろんスポーツ特化タイプで大学へは推薦で入るタイプが体育会系の主流ではありますが。
学業とスポーツを両立させた学生は就活でも高い評価を受けるでしょう。
社交的な性格はチームワークに向いていますし、OB・OGなどの人脈は就職後も非常に役に立ちます。
地方出身者が、高学歴エリートになるパターンの一つでしょう。
一方で、進学校に必ず一人はいる「独特のセンスで面白い人」「文化祭を盛り上げるタイプ」「一芸に秀でたタイプ」
彼らの将来は全く予測できません。
「独特の感性がある」ということは、何かのキッカケでハマったものによって人生が左右されてしまうからです。
美大に行くケースもあるでしょうし、劇団に所属する人もいるでしょう。
伝統技能の職人になったり、研究職に就いたりするケースもあるでしょう。
一方で美大卒業生の就職率は50%未満というデータもあります。
武蔵野美術大学や多摩美術大学のような難関大学の就職率は高めではありますが。
電通や博報堂などの大手広告代理店に就職する猛者がいる一方、いわゆる作家ニートやフリーター等になる人も少なくありません。
進学校であろうとなかろうと、人気者であろうとなかろうと「変わり者」は、自分の好きなことと社会との折り合いのつけ方に多かれ少なかれ悩むことになります。
他人を変えるのは不可能なので、自分自身で道を切り開くしかないのが「変わり者」の宿命ではないでしょうか。
当ブログではそのような「変わり者」たちを全力で応援しています。
同窓会での元1軍はどんな話題で盛り上がるのか?
同窓会は発起人がいて初めて動き出すものなので,「初めての同窓会」がいつになるのかは様々です。
成人式後に初めての同窓会を行うケースもよく聞かれますが、60歳を過ぎてから初めての同窓会が起きるケースもあります。
25歳の同窓会での話題と60歳での話題はもちろん異なるでしょう。
基本的には、学生時代の話題を切り出すことが多いのは共通していると思います。
それに加えてスクールカースト上位者ほどメンバーが固定です。
話題も、彼らが共有する関心ごとが中心になります。
3軍出身で、一流大学から大手企業というエリートコースに進んだ人でも、同窓会で何となく居心地の悪さを感じてしまうケースがあります。
地元から出て行った裏切り者呼ばわりなどと、冗談交じりでも言われることもあります。
「他人の成功は、面白くない」という考え方の人は意外といるものです。
1軍出身者と3軍出身者では故郷に対する気持ちに温度差があるケースがほとんどでしょう。
地元を離れたことのない1軍出身者の場合、人間関係の輪が地元でほぼ完結している場合が多いので、価値観の幅が極端に狭かったりすることも少なくありません。
もちろん、世の中そんな人ばかりではありませんが、3軍出身者の屈折した思いとは無縁なので話が合わないことはよくあることです。
子供の頃からずっと1軍にいた人は、意外とスクールカーストに気が付かなかったり、学生時代を何の迷いもなく肯定できる恵まれた人でしょう。
二軍の将来あるあるについては、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
地方都市のスクールカースト1軍のその後についてまとめてみました。
あくまでも「1軍にありがちな話」ですので、「1軍の将来はこうなる」と決めつけることではありません。
地元を離れて暮らす1軍出身者も多いでしょうし、その理由も人それぞれでしょう。
ですが、学生時代に輝かしい青春を送ったことは間違いなく成功体験としてその人の心に残っているはずです。
何かの機会で帰ってきた際には、故郷の景色と学生時代の思い出が心地よい懐かしさとなって甦るでしょう。
私が1軍に所属できたのは中学1年の一学期までと、カーストロンダリングした高1の半年間だけですが、一度でも3軍に落ちてしまうと輝かしい思い出が消し飛ぶのは皮肉なことです。
まあ、それでも毎日それなりに楽しく暮らしているので良しとしましょう。