年代別考察

懐かしい飲料 80年代~10年代の清涼飲料水の紹介 コーラ編

清涼飲料水は時代を映す鏡

自動販売機、コンビニエンスストア、スーパー、駅の売店…。わたしたちは飲みたいときに好みの飲み物を、ほぼ何時でもどこでも買って飲むことが可能な世の中で暮らしています。

 

そんな「当たり前」な光景も、昭和の始めからあるわけではありません。戦後、高度経済成長~バブルを経て、平成不況~失われた20年のデフレ不況と移り変わる時代の中で、さまざまな清涼飲料水が生まれ、そして消えていきました。

80年代~昭和の終りから平成30年までの清涼飲料水の歴史と社会的な背景を振り返ってみましょう。

今回は数ある清涼飲料水の中でも最も知名度と世界的な売り上げを築き上げた「コーラ飲料」について取り上げます。

初めてコーラを飲んだのは何歳の時?

十念 絵馬
みなさんはコーラを初めて飲んだのはいつでした?
九重 直行
おれは小1かな。幼稚園の頃は親に炭酸飲料飲んだらダメと言われてたからな
零乃瀬 知里
ウチの親はカフェインに関してだけNGで、炭酸は全然OKだった。幼稚園の年長組の頃には飲んでたわ
八十島 小夜子
わたし…初めてコーラ飲んだの中1なんですけど
僕の母親は意識が高くて、子供が小さいうちから砂糖や添加物、カフェインは体に悪いという教育方針でした
絵馬くんも初コーラは中学生?
いえ、母型の祖父はお調子者で3歳から僕にコーラを与えていたようです。それでよく母とケンカしていたようです
3歳とは十念は早いわね
いやあ面目ありません
逆にお小夜の中1は遅いわね

何歳から子供に炭酸飲料を与えるかは、親御さんの立場からしたら気になる問題ではないでしょうか?

筆者の周りでは小学校低学年くらいが初コーラだという人が多かったです。また、炭酸そのものが苦手な方もいるので、あくまでも本人の体質や友達付き合い、家庭環境によってまちまちの結果となりそうです。

80年代はまだ「コーラ=不良の飲み物」って図式があったんだよ
そうなの。みんなは学校の集会で「コーラを飲むと骨が溶ける」とか言われてた?
10年代ではほとんど聞かれないですね
00年代だけど、都市伝説で聞いたことあるような
おれは小学生の頃に聞いたことがある

コーラを飲むと歯や骨が溶けるって本当?

コーラの歴史は古く、1886年にコカ・コーラ社が『薬』として販売したのが最初だと言われています。薬頭痛緩和や二日酔いに効果があると宣伝されていました。日本での発売は1957年です。今や世界中に広まったコーラ飲料ですが、一方で悪評もなかなかぬぐい切れない印象があります。

お住いの地域にもよりますが、1970年代~80年代にかけて「コーラを飲むと歯や骨が溶ける」という噂が聞かれました。

2018年現在、日本コカ・コーラ株式会社のホームページでは以下のような見解が記されています。

 

コカ・コーラに限らず一般的に清涼飲料には酸味料が含まれています。そして、歯や骨の成分であるカルシウムやマグネシウムは、酸に溶ける性質を持っています。よって、清涼飲料、果汁などの酸を含む液体に、抜けた歯や魚の骨を長い間つけておくと、含まれるカルシウムやマグネシウムが溶けます。しかし、飲みものですので人間の骨に直接ふれたり、歯に長い間くっついていることはありません。安心してお飲みください。

引用元・日本コカ・コーラ株式会社HP

コーラを飲んでも骨や歯は溶けないんだな
でも、80年代、わたしが経験した範囲では、体育館に生徒が集められて、いかにコーラが体に悪いか、実演されていたわね
実演?
コーラに漬けておくと錆びた10円玉がピカピカになる…という実験? や、PTAによる公演が行われ、おどろおどろしい言葉で「コーラが体に悪いか」を説明していたのよ
ダイエット系じゃないのだとカロリーと糖分は多いわよね。500ml容量のペットボトルのコーラには、角砂糖にして15個分もの糖分が入ってるっていうじゃん
コーラに限らず、清涼飲料水は糖分の高いものが多いですが
食べたり飲んだりしたら歯磨きする、という約束でお菓子やジュースを解禁する家庭も多いんじゃないか
コーラだけ目の敵にされていたわ
単に見た目の印象だろうな。黒い炭酸飲料って直観的にヤバそうな印象は受ける。ブラックコーヒーもそうだけど、黒い飲料は反社会的な印象を感じてしまう
だから、両親が留守の時に家でコーラを飲みながら、友達と漫画を回し読みしてた時、とても悪いことをしているような気がしたわね
まぁそれも90年代になると、その手の話は聞かれなくなり、新しいコーラ飲料が乱立するんだけどな

 

「90年代」はコーラの多様化時代

86年から始まったバブル景気は、91年に崩壊し、日本は長い不景気時代に突入しました。

この時期に団塊ジュニアたちが十代~思春期を迎えます。しかし94年代中頃までは、バブル時代のゴージャスな価値観が残っており、市場は団塊ジュニアをターゲットにした新商品を続々と開発し、テレビCMや雑誌広告に新商品を次々に発表していきました。

 

コーラ飲料も例外ではなく、コカ・コーラ社、ペプシコ社の二大コーラ飲料メーカー以外からも様々なコーラが発売され、そして消えていきました。

タブクリアはコカ・コーラ社が93年に発売した透明なコーラだ。俵孝太郎氏※によるニュース風のCMが印象的だ

※俵 孝太郎(たわら こうたろう 1930-)元フジテレビニュースキャスター、政治評論家 日本テレビ系列のクイズ番組『マジカル頭脳パワー!!』回答者(90~95年)

透明なコーラなら『コカ・コーラ クリア』という名称で18年6月に発売されましたけど
復刻…ではなく、前のタブクリアをなかったことにしたのね
ポッカは89年から『ローヤルクラウンコーラ』(以下RCコーラ)を出していたんだ
RCコーラ? 日本ではあまりなじみのないブランドだけど?
コーラの世界シェアでは、お馴染みの2社に次いで3位につけているメーカーなんですけど

RC(ローヤルクラウン)コーラ 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

全然知らなかった
90年にUCCから発売された『ジョルトコーラ』は知ってるだろ? ビートたけしがCMをやってた

ジョルト・コーラ 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

91年にはサッポロビールから国産コーラ『ゴールデンコーラ』が発売された
恵比寿のサッポロガーデンなどで05年まで細々と販売されていたものですね
個人的には96年のぺプシマンも印象深い
アメリカンコミック風のキャラクターだけど、日本人がデザインした日本のキャラクターなのよね

「00年代」のコーラ事情 進む寡占化

ミレニアム(千年紀)がスタートし、21世紀となった00年代はインターネットの爆発的普及による情報革命が起こりました。

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WEBを通じて情報を発信し、誰もが主人公になり得る時代に突入したのです。

世界は変わったかに見えました。

 

しかし、結果としてはコカ・コーラ社、ペプシコ社など巨大資本による寡占化が進み、それまでの準大手メーカーが淘汰され、大手と業務提携ないし吸収合併していく業界の再編成が進んだ年代でもありました。

00年代のコーラといえば、0カロリー、シュガー0をうたった商品が目につくけど
99年頃から人工甘味料スクラロースやアセスルファムKなどが添加物として認可され、市場に出たことも関係していますね
ダイエット系のコーラは90年代もあったぞ。コカ・コーラ・ライトとか
人工甘味料って人体に影響はないわけ?
人工甘味料と健康については難しいですね
消費者の「痩せたい」と「美味しい物大好き」「健康でいたい」と利益を多くモノを売りたい企業の思惑を両立させるのは難しいしね
人工甘味料の商業化と健康志向という矛盾したものを両立させるのは巨大資本でないと不可能なわけで、00年代からの寡占化は必然だったと思います
ダイエットしたいけど人工甘味料の味が苦手な人向けにカロリーは普通のコーラの半分で、人工甘味料も抑えたコカ・コーラ C2という商品が04年に発売されたわよ。CMにはサッカーの元日本代表中田英寿氏を起用する力の入れようだったけど、1年持たなかったわね
人工甘味料を使ってもカロリー0なわけでもなく、砂糖も使っていたりという実に中途半端な製品コンセプトでしたね
そして出てきたのが『コカ・コーラゼロ』と『ペプシネックス』

自然派健康志向かダイエット志向か、ユーザーがコーラに求めるものが二極化していきました。

健康志向への流れは10年代の「トクホ・コーラ」の登場で、決定的なものになりました。

「10年代」のコーラ 少子化で停滞するコーラ市場。

「トクホ・コーラ」の登場

「トクホ」とは特定保健用食品の略称です。1991年に導入された制度で、摂取により(血圧や、血中のコレステロールを正常に保つ、などの)当該特定の保健の目的が期待できるという表示を認められた食品の事です。

○特定保健用食品として食品を販売するには、その表示について消費者庁長官の許可を受けなければならない
(健康増進法第26条第1項)。
○表示の許可に当たっては、食品ごとに食品の有効性や安全性について国の審査を受ける必要がある

出典:消費者庁 特定保健用食品とは

コーラがついに健康食品になるってすごいことよね
コーラは「健康に悪い」のみならず「資本主義の象徴」とか、あることないこと言われてきた歴史があるだけに、な
そんなイメージを払しょくできるでしょうか
コーラの味については、ほとんど完成されているのよね。課題はいかにカロリーを減らしていくか、健康的にするかだけっていう

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