仲が良かったグループでも、関係が面倒になってくるケースはあるのではないでしょうか。
地元の同級生などの遊び仲間や、気の合う趣味のグループでも長年交友関係を続けると、昔のように楽しめないのはよくある話です。
特に結婚したり、子供が生まれるとその傾向は強くなっていきます。
逆に自分だけ結婚していない場合や子供がいない場合でも疎外感が生まれてしまいます。
かといってグループを抜けるとハブられそうで嫌々ながらも付き合いを続けている。
グループを抜けたいけど…
この記事が、そんな悩みをお持ちの方の一助となれば幸いです。
友達グループと合わない理由
人間は生きているだけで価値観や考え方は変わっていきます。
知らず知らず何かの影響を受けたり、自分で気づいたり思い知ったり悟ったり…。
ちょうどスマホのОSが更新されるように、私たちの心の中身も更新されていきます。
もちろん、変わらない心の部分もあるでしょう。
核(コア)のように自分の中にゆるぎない信念をお持ちの方もいるとは思います。
厄介なことに、更新される価値観や考え方は人によってまちまちです。
友達グループと楽しく遊んでいた時の思考回路で、みんなが存在しているなんてありえないことです。
仲良くなった時とは少しずつ変わった心のありようなので、関係を維持するのに無理が生じるのは自然で当たり前なのです。
このような心の変化に加え、私たちを取り巻く環境も激変していきます。
仕事や結婚や子育て、あるいは親の介護なども含めて、年を重ねるごとに置かれた状況は複雑になってくのは自然なことです。
そんな中で、話がかみ合わなくなってくることもあるかも知れません。
詳しくは以下の記事にまとめてあります。
話がかみ合わない人とはなぜ合わないのか? 原因と対処法を考察
時間的・金銭的な負担が大きい
友達グループとの交友関係は、年齢を重ねるごとに金銭的な負担が大きくなっていくことが多いでしょう。
学生時代はカラオケボックスで盛り上がっていたのが、大人になるとお酒の席になる。
職場の同僚とランチ・グループなんてものもありますが、毎日だとさすがに面倒。
趣味などのグループ内で収入に格差がある場合だと、収入の少ない人にとってはかなりの痛手に感じる場合もあるでしょう。
本当に楽しい関係ならばそこまで負担には感じないので、気持ちの問題かもしれませんが。
また、友人グループとの行動は意外と時間を取られてしまいます。
仕事で毎日忙しいので休日くらいはのんびりしたい、家の片づけをしたい、内向的な人にとっては特にそうだと思います。
友達と話す内容は他愛もないことが中心なので、自分の時間が取れないことにモヤモヤしてしまうこともあるでしょう。
仕事によっては休日が合わないこともあるでしょう。
その場合、グループから距離を置く選択肢を考える時期かもしれません。
嫌いな人がいる
グループに嫌いな人がいる場合は、尚更めんどうに思えるでしょう。
リーダー格の人は良い感じでも、その親友に空気が読めない人がいたり、平気で人の悪口を言う人も世の中には大勢います。
自分を上に見せようとマウントを取ってくる人もいるでしょう。
大勢のグループになってくると、何人かは合わない人が出てくるのは当然ですし。
一見、仲の良さそうなグループでも「その場にいない人の悪口合戦」になることもあり得ます。
こちらも参考にどうぞ
このような場合、嫌いな人をグループから追い出すような策を弄するのは、ハッキリ言って止めておくべきでしょう。
逆に自分が嫌われ者として仲間外れにされるか、仕返しをされることも考えられます。
当記事では、できるだけ穏便に自分の意思(グループ脱退)を遂げる方法を考えていきたいと思います。
でもグループを抜けるのは不安
特に毎日顔を合わせているような間柄だと、余計に不安になるものです。
私も学生時代、何回か仲良しグループを抜けたり、距離を置いたりしてきました。
正直、ひどいことを言われたり、嫌がらせをされるかなと心配しましたが、そこまではなかったです。
基本的には、心配しているほど疎外感を感じないものではあると思います。
HSP(超敏感)の私でさえ、「こんなものか」と感じたくらいですから。
ただ陰口は相当言われたと思います。
幸いなことに直接自分の耳には入ってこなかったので、まあ大丈夫でした。
それでも、会いたくない人たちと集まったりするよりは心が軽くなりましたよね。
思ったよりは寂しくもなかったです。
これは人によるとは思いますが、内向的な人の場合ですと意外と友達が減っても大丈夫だと思います。
見栄や世間体で友達と過ごすのは、個人的には楽しい生き方とは思えませんし。
時間ももったいないし、無理をして付き合うのが苦痛であるようならば、グループを抜けるのも選択肢の一つでしょう。
皮肉なもので、嫌々続けているグループから抜けると、別の場所で気の合う友人と出会ったりするものです。
友達グループから抜ける方法
まず、やってはいけないのが、前準備もなく直接「グループを辞めたい」と申し出ることでしょう。
引き留められた挙句、仲間外れにされる可能性があります。
まずは「少しずつ距離を置く」
「反論しずらい理由」があればなお良いでしょう。
察しのいい人がいるならば、何となく雰囲気が変わってくると思われます。
バンドなどを辞める際でも、段階を経て「こいつは辞めてもしょうがないかな」という雰囲気づくりが大切になります。
意外と根気が必要なので、少し長い目で距離をとるのが良いかと思います。
仕事ではない、友人関係なので必要以上に気を遣うのがベターです。
他人は自分のことなどそこまで気にしない生き物ですから、拍子抜けするくらいアッサリと関係を切ることができるでしょう。
基本はフェードアウト(静かに離れる)
基本的にはこちらから連絡しなければ、自然と距離は取れるはずです。
大人ならば、大抵の場合「去る者は追わず」ですから、何のトラブルもなくグループを抜けられるでしょう。
角を立てるのは逆恨みのリスクもあり得るので、避けるべきです。
定例の食事会がある場合も、何度か欠席していれば誘われなくなるでしょう。
しかしグループの中には大人げない人、干渉過多の人もいます。
「最近連絡ないけど、何かあったの?」
「たまには顔出してよ」
とか直接言ってこなくても、LINEなどで尋ねてくる場合もあるかと思います。
文面だけならありがたい申し出でも、世の中には嫌な付き合いというものも存在します。
その際は、返信の文字数を減らしていく等、こちらの冷えた心をそれとなく伝える方法を考えます。
ふしぎなもので、メールやSNSの文面から心の温度差は何となく伝わってくるものです。
私がHSP(超敏感)だからかも知れませんが、単純に文字数が少なく定型文ばかりだと冷たく感じるものです。
「反論しづらい理由」で距離を置く
基本的には「両親の介護」「配偶者」「子供」を理由とするのが無難でしょう。
「友達も大切だけど、家族の用事を優先させてほしい」
陰口は言われるかもしれませんが、面と向かって反論してくる人はほぼいないかと思います。
「仕事が忙しくなって…」
「新しい仕事を覚えるのが大変で…」
逆に自分のネガティブな都合で友達と距離を置くのは、意外と反感を買う場合があるので言い方は慎重にするべきでしょう。
「誰かのために」「前向きな理由」が基本です。
しかし両親とは疎遠だったり、配偶者や子供のいない人もいるでしょう。
そうした場合、どう答えるのが良いのでしょう。
正解はありませんが、基本的には前向きな理由がオススメです。
「資格試験の勉強に集中したい」
「英語を勉強してTOEFL100点取りたい」
嘘はよくないですが、誠実さと真剣さが伝われば納得してくれるはずです。
角も立ちにくいですし。
SNSでの連絡や距離の取り方(グルーブLINE抜けて大丈夫?)
ネットなどでも検索すればよく挙げられていますが、グループLINEの面倒くささ、ウザいと思う方も少なくないのではないでしょうか。
LINEグループを退会すると、表示されてしまうのでバレてしまいます。
残念ながら、グループ友達に知られずに退会することはできないようです。
グループLINEの通知をオフにする設定もひとつの手ではあります。
学生や未成年者であれば「親にLINEを控えるように言われた」も有効でしょう。
ステータスメッセージに「LINE休止中」とかを宣言して距離を置く方法もあるでしょう。
ちょっと乱暴な方法ですが、LINE自体をアンインストールする選択肢もあります。
アプリのみをアンインストールしてもLINEの友だちには情報はいきません。
ただ、再度LINEをインストールするときは、アカウント引き継ぎ設定や友達自動追加をオフにするなどの注意が必要だったりします。
内向的な人にとってSNSは便利ではありますが、余計な心配事だったり、仲間外れにされてるんじゃないかと不安になることも多いでしょう。
ツイッターなどでも、自分が見たくない情報が流れてきたり、あまり親しくないFacebookの友人の投稿に「いいね!」をするのも煩わしい…。
もちろん楽しい関係が築けたら最高ではありますが、内向的な人にとってはSNS疲れなどを誘発することもあり、適切な距離の取り方に悩むこともあるでしょう。
部活やクラスLINE等 卒業後もいつまで続けるのかモヤモヤする人も少なくないのではないでしょうか。
SNSでの関係性の密度はそれこそ人によって大幅に違うので無責任なことは言えませんが、嫌な人間関係を我慢して続けるメリットはせいぜい世間体くらいです。
「つながらない勇気」を持つのもひとつの考え方ではないでしょうか。
まとめ・「自分の人生を生きる」ということ
グループを抜けるのは正直、とても不安に感じられるものです。
やってみると案外「こんなものか…」と、それほどの影響はないことが多いのですが…。
集団から離れる不安感、恐怖感はわたしたちが社会的な動物であるがための宿命のようなものです。
かつての人類は、仲間からの孤立が即・生命の危機に直結していました。
だから必要以上に不安になるのだと思います。
加えてメディアなどによる「友達がたくさんいる=善」「友達がいない=恥ずかしい」という固定観念をすりこまれて私たちは育ってきました。
ですが時代は変わりつつあります。
物流やネットなどの情報インフラの整備、多様な生き方への理解…。
固定観念や世間体は今なお社会に蔓延していますが、これまでとは比較にならない生き方の多様性は認められつつあるのは確かなことです。
1人で生きる、「自分の人生を生きる」ことのハードルは年々下がり続けているのではないでしょうか。
とはいえネット社会も含めてなかなか息苦しい世の中ではあります。
つまらない人間関係にがんじがらめにされて疲弊する人たちは今も後を絶たないでしょう。
グループを抜けるのは強い不安が伴うことになりますが、苦痛でしかない人間関係だったら、きっぱり断ち切るのが最善ではないかと思います。