何でもない時にふと昔の嫌な気持ちが思い出されて、胸が締め付けられるような経験のある方は多いのではないでしょうか。
思い出したくない嫌な記憶は、どうすれば消し去ることができるのか対処法を考えてみました。
「なぜあんなこと言われてしまったのだろう…」
「あの時、こうしていれば」
口に出された言葉を取り消すことも、終わった過去を変えることもできません。
でも、思い出してしまう嫌な記憶。
嫌な感情をいつまでも蒸し返していることは自身にとって何ひとつプラスにならないと頭ではわかっていても、つい考えてしまう。
結論から言えば、いますぐに完全に克服することは難しいでしょう。
しかし、いくつかの気づきと心の修練でかなりの部分を緩和することは可能です。
気休めかも知れませんけれども、参考になったら嬉しいです。
なぜ昔の嫌なことはフラッシュバックされるのか
たとえば以下のうちでもっとも「嫌な記憶になる」のはどちらでしょう?
①学校で漏らしてしまった。
②部活の試合で自分のミスのせいでゲームに負けてしまった。
③待ち合わせの場所に行くのに道を間違えて10分も遅刻してしまった。
普通に考えたら①が結構マズい感じです。
たとえば人のいるところで①が起こってしまって、大勢の人から笑われたり冷たい視線を受けたりするとトラウマレベルです。
しかし①が1人で帰宅途中に起きたことで、誰にも見られなかったら何となくセーフな感じがするのは気のせいでしょうか。
②がキッカケで、チームメイトの1人とでも険悪な雰囲気になれば、最悪です。
③が、大事な取引先との打ち合わせで、結果として商談に失敗した場合はどうでしょう。
起こったことは単なる結果の連続に過ぎません。
実際のところ①~③で、どれがいちばん嫌な思い出となりやすいのかは起こったことそれ自体では優劣はつけられません。
公共性の高さ、人間関係、人の視線を意識した時に、嫌な記憶として刻まれる場合が多いのではないでしょうか。
自分はカッコいい存在でありたい。また、人からそう思われたい。
失敗したら恥ずかしい。
逆説的になりますが、嫌だなと思うのは自身が嫌だと強く思っているから起こり得ることです。
「ああ嫌だ!」「みっともない!」
羞恥心と共に、強い否定の感情が沸き起こり、頭から消えない。
こればかりは個人差があり、気にしない人は本当に気にしない人もいます。
まず、前提として嫌な気持ちは自分が作り出していることを認識することがスタートラインのような気がします。
その上で、自分の中から湧いてくる嫌な気持ちを受け取らない心の持ちようが大切なのではないでしょうか。
1人の時間であれば、そっと声に出してみるのもいいかも知れません。
「嫌な気持ちは受け取らない」
昔の嫌なことを思い出すのは記憶を脚色しているから!
フト思い出した"嫌なこと"は自分の中で何度も思い出されていくうちに脚色されてより「ヒドイ記憶」になってしまいがちです。
精神的なダメージに弱い人ほど、自ら傷口をえぐるような思考をしてしまいがちなものです。
しかも誰かに相談しても、けっこう流されてしまうことも多いのではないかと思います。
「そんなの思い過ごしじゃないの?」
「気にしすぎだよ」
…等、人からしてみたら大したことないような状況に思われてしまうものです。
自身としてみたら、まさに大問題なんですが…。
ふと思い出す嫌な記憶のほとんどは、自分自身で増幅されているきわめて個人的な問題です。
失恋でもそうでしょう。
恋愛している時よりも、失恋した相手の存在が良くも悪くも大きくなっていったりするものです。
夢敗れた時も同様で、その手からこぼれてしまった"栄光"は、離れた時の方が眩しく見えてしまいがちです。
どちらもただの結果に過ぎないことに、自分自身で過剰に脚色しているからなのでしょう。
まずは、その"過剰な脚色"を外してしまうことを強くお勧めします。
過ぎ去った"悩み"は永久に解決しない
人の"悩み"には賞味期限があるものがあります。
たとえば思春期の悩みや、学生時代に人からバカにされたことは、どんなに振り返って悩んでも解決しません。
最近誰かから言われて傷ついたことでも、それ自体をなかったことにはできません。
私たちは意外と"解決しない悩み"にとらわれてしまうことがふるのではないでしょうか。
容姿や趣味をけなされてしまった…
何かにつけてマウントを取られてモヤモヤした経験がある。
自分には大した能力がないと落ち込んでしまう。
ついつい過去のトラウマに引っ張られてしまい、心が乱されることもあります。
こうなると永久に解決しないことを自分から蒸し返して苦しむという悪循環に悩まされることになります。
そんな時は抱えている悩みを「対処可能な悩み」と「どうにもならないこと」に分類してみるのはいかがでしょう。
私たちは過去を変えることはできません。
他人を変えることもまず不可能です。
単純に"いま"と"これから"打つ手があるものと、そうでないものに線を引いて心の中を整理するのはとても大切なことではないでしょうか。
過去の自分を振り切る方法
嫌なことを思い出すのを止めたくても止められない。
内向型であれば、日々けっこう嫌なことを思い出してしまいがちな人は多いでしょう。
そこで実践している対処法を、以下の記事でまとめてみました。
「過ぎたことはしょうがない」
そんな風に自分に言い聞かせてみて、好きな曲でも(頭の中で)口ずさむのも良いかも知れません。
人目がなければ声に出すのも良いでしょう。
できれば明るい曲、ノー天気な曲とかがオススメです。
嫌な記憶とリンクするような歌詞の曲とかは思い出さない方が賢明です。
『鏡の法則』『引き寄せの法則』は効果があるのか
よくある考え方で、私たちが嫌な思いをするのは、普段からネガティブな波動を発散しているからだというものがあります。
「周囲に感謝をして、あなた(ご自身)のすべてを受け入れましょう」という完結策(?)もあります。
ネガティブな感情をも肯定し「嫌なことを思っている自分」を受け入れ、解放するという考え方です。
特に大切な人を喪った経験のある方はそう簡単に割り切れるものでもないでしょう。
引き寄せの法則を実践してみた結果については、以下の記事にまとめました。
悪い考えや行いをしたから、悪いことが起こる。
けっこう乱暴な考え方ではありますが、昔から言われ続けていたことではあります。
確かに「許せない!」という感情を抱き続けるのは人生にとって重荷であり、100%幸せに直結する考え方ではありません。
だからといってすべてを許すことが美徳だとか、因果応報だとか言って単純化するのはけっこう無理がある考え方ではないでしょうか。
宗教家ならともかく、現世をいきる人間としては特に。
引き寄せの法則や鏡の法則に関しては、「いまある幸せに気づく」程度にとどめておいて、リラックスして生きる方が良いような気がします。
哲学としての般若心経
もっとも有名なお経の一つである「般若心経」
西遊記でおなじみの三蔵法師がインドから持ち帰った経典が日本に伝わったものです。
悟りを開くための教えが276文字に凝縮されています。
大乗仏教の「空」を解説しているとして知られています。
ここで言う「般若心経」は進行ではなく、哲学だと考えています。
「私」を含めた存在はすべて、実体のないものであるとする考え方です。
この世のあらゆるものには実体がないと説きます。
実体がないのだから、生まれもしないし、消えることもない。汚れることもないし、清らかでもない。増えることも、減ることもない
いっさいが「空」であると。
信仰云々は抜きにしても、けっこう刺激的な考え方ではないでしょうか。
「般若心経の現代語訳」などで検索するといろいろ出てきます。
超スゲェ楽になれる方法を知りたいか?
誰でも幸せに生きる方法のヒントだ。もっと力を抜いて楽になるんだ。苦しみも辛さも全てはいい加減な幻さ、安心しろよ。
この世は空しいモンだ、痛みも悲しみも最初から空っぽなのさ。この世は変わり行くモンだ。苦を楽に変える事だって出来る。
汚れることもありゃ背負い込む事だってある。だから抱え込んだモンを捨てちまう事も出来るはずだ。
この世がどれだけいい加減か分ったか?
苦しみとか病とか、そんなモンにこだわるなよ。見えてるものにこだわるな。聞こえるものにしがみつくな。
味や香りなんて人それぞれだろ?何のアテにもなりゃしない。
揺らぐ心にこだわっちゃダメさ。それが『無』ってやつさ。生きてりゃ色々あるさ。辛いモノを見ないようにするのは難しい。でも、そんなもんその場に置いていけよ。
先の事は誰にも見えねぇ。無理して照らそうとしなくていいのさ。見えない事を愉しめばいいだろ。それが生きてる実感ってヤツなんだよ。
正しく生きるのは確かに難しいかもな。でも、明るく生きるのは誰にだって出来るんだよ。
菩薩として生きるコツがあるんだ、苦しんで生きる必要なんてねえよ。愉しんで生きる菩薩になれよ。全く恐れを知らなくなったらロクな事にならねえけどな、適度な恐怖だって生きていくのに役立つモンさ。
勘違いするなよ。非情になれって言ってるんじゃねえ。夢や空想や慈悲の心を忘れるな、それができりゃ涅槃はどこにだってある。
生き方は何も変わらねえ、ただ受け止め方が変わるのさ。心の余裕を持てば誰でもブッダになれるんだぜ。この般若を覚えとけ。短い言葉だ。
意味なんて知らなくていい、細けぇことはいいんだよ。苦しみが小さくなったらそれで上等だろ。
嘘もデタラメも全て認めちまえば苦しみは無くなる、そういうモンなのさ。
今までの前置きは全部忘れても良いぜ。でも、これだけは覚えとけ。
気が向いたら呟いてみろ。心の中で唱えるだけでもいいんだぜ。
いいか、耳かっぽじってよく聞けよ?
『唱えよ、心は消え、魂は静まり、全ては此処にあり、全てを越えたものなり。』
『悟りはその時叶うだろう。全てはこの真言に成就する。』心配すんな。大丈夫だ。
YouTubeなどではラップ調など、さまざまな動画もアップロードされていますので、興味がある方は視聴してみるのもいいでしょう。
まとめ
嫌な気持ちが押し寄せたときに試してみたい考え方や対処法をまとめてみました。
「過ぎたことは仕方がない」
過去よりも現在、これからに焦点を当てて生きていく。
いつまでも過去の嫌なことを思い出すのではなく、ポジティブに前進していく。
言ってみたり書いてみると容易いですが、実際には難しいものです。
当記事も気休め程度にしかなっていないかもしれません。
だとしても、少しでもお気持ちに留まれば幸いです。