この記事はヤンキー気質についてまとめたものです。
不良、ヤンキーの定義は人それぞれです。
暴走族に入っていた、補導歴がある等、自他ともに認める分かりやすい不良ばかりではありません。
ヤンキーファッションで深夜集団でコンビニの前にたむろしている人たちを不良とみなすかは人によるのではないでしょうか?
面白いもので、いわゆるヤンキーファッションに身を包んでいても本人に自覚がないケースさえあります。
もちろん不良時代の過去を隠している場合もあるでしょう。
私は以前、どう見てもヤンキーな外見の人に…
「やっぱり昔ヤンチャしてたんですか?」
と聞いたことがあります。
すると本人は真顔で驚いて
「あ? 不良なんてやってねーし普通だけど?」
と返されました。
その時の表情とリアクションから察して、本当に自覚がないようでした。
たとえ本人に自覚がなくても、「ヤンキー気質」と呼ばざるを得ない独特の嗜好、価値観はあります。
これは特殊なケースかもしれませんが、妙に印象に残ったやりとりで、この記事を書くきっかけのひとつとなりました。
後で聞いた話だと、その手の人が多い業界では「見くびられないために」いかつい格好をするのだとか。
警視庁でも組織犯罪対策部(通称・組対〈ソタイ〉)の方はコワモテの方もたくさんいますよね。
当記事はヤンキーたちの主軸となる価値観、考え方を分類し、解説します。
いわゆるレッテル貼りをする意図はありません。
大多数の内向的な人間にとって苦手なタイプであるヤンキーの考え方を知ることで、彼らと接点ができた際の心の持ちようの参考になればと思います。
ヤンキー気質とは
ヤンキー気質とは何でしょう。
「気合い、ノリ重視、オラオラ」
「理屈よりも行動!」
「威圧感のある髪型や服装を好む一方で、ファンシーグッズも大好き!」
…ではないでしょうか。
こちらは令和時代のヤンキー文化を書いた記事です。
以下は当ブログ過去のヤンキー記事です。
併せて読みたい
それでは、ヤンキー気質を大まかに10種に分類して、いわゆる「ヤンキー的な価値観」について掘り下げてみようと思います。
いってみましょう!
社会のルールよりも仲間との絆が大事
ヤンキー気質において、根幹をなす価値観が仲間との絆でしょう。
たとえば、ヤンキー仲間内で誰かがピンチになったとき、彼らは基本的には仲間を支援します。
もちろんヤンキーでも仲間を見捨てたり、非ヤンキーでも助ける場合もあるかと思いますが、ヤンキーの方が圧倒的に仲間思いです。
これは人間関係として素晴らしい一面がある一方で、束縛も強く、グループの息苦しさにつながる可能性もあります。
たとえば、仲間を助けるために金銭トラブルに巻き込まれてしまうパターンです。
友人とのお金の貸し借り、連帯保証人、果てはマルチ商法やねずみ講などの詐欺などです。
一方で、社会のルールよりも仲間との絆を優先する傾向があるので犯罪に手を染めた友人をかくまったり、支援してしまうようなケースもあります。
ヤンキーが道を踏み外すもっとも多いパターンが、仲間内の反社会的な価値観に引きずられるケースです。
不良グループは勉強や運動に熱心ではないため、享楽的な価値観に進みやすく、その先に反社会的な行為が待っているケースも多数見受けられます。
派手なことが好き
地元の夏祭りや花火大会、ハロウィンやクリスマスパーティや忘年会など、とにかく派手に楽しみたいのがヤンキー気質です。
いわゆるパリピ(パーティーピープル)と違う点は、オシャレなレストランよりもカジュアルな居酒屋、焼き肉店などでワイワイ騒ぐイメージです。
あくまでもイメージなので、実際には様々なケースがあるとは思いますが、ヤンキーと言えば祭りも欠かせません。
運動会に対しては熱心か冷淡かの両極端ですが、ヤンキーが親になった場合は子供の運動会に熱く盛り上がる傾向があります。
権威が嫌い
権威が嫌いだけど、イデオロギー(特定の政治思想)とは別系統の価値観です。
勉強をしてこなかった人は、後ろめたさからかエリートを嫌う傾向もあります。
一方で、筋の通らない(不正)を嫌うなど、正義感が強い一面もあります。
けばけばしい原色のファッション、金髪を好む
ヤンキー気質のもっとも分かりやすい点が、髪型を含めたファッションの傾向でしょう。
金髪だからと言ってすべてヤンキー気質を指すわけではなく、アパレル業界、サブカル系の金髪などもあります。
この違いは何でしょう。
一言で言うなら「威圧感」ではないでしょうか。
オシャレで金髪にするのではなく、なめられないために髪を染めるのはヤンキー特有の考え方です。
加えてシルバーやゴールドなどのゴテゴテ系のアクセサリーを好む傾向は、まずヤンキー気質と考えていいと思います。
パッと見た感じでヤンキーだと分かる少し威圧的な格好は目立ちます。
俺TUEEEE ○○先輩は最強! 最強大好き! そんな気分で武勇伝を語る
俺TUEEEE(オレツエエエエ)とはテレビゲームなどでプレイヤーが他を圧倒し、無双状態にあることを指します。
漫画やライトノベルで主人公が圧倒的に強く「完全無欠」な状態であることを指します。
現実で思っている人がいたとしたら、多くが勘違いですが、この「最強が大好き」な気持ちは実にヤンキー的だなと思います。
自身の武勇伝でなくても、仲間内で最強の人物(リーダー格や先輩)の伝説を自分の事のように語るノリは、間違いなくヤンキー気質ではないでしょうか。
漢と書いて「おとこ」と読む。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ヤンキーに限らず、外向的な性格で親分気質のある人には「男気」「気風の良さ」に憧れる傾向があります。
また、憧れの男を語り継ぐ文化があります。
地方のとある若手議員が憧れている(バックにいる)国会議員がいかに凄い漢なのかを嬉々として語る場面に同席したことがあります。
とにかく自分と身内で俺たちTUEEEE自慢をするので、内向的な人にとってはドン引きしてしまうことも多々あると思いますが、
相手はヤンキー気質だと思えば適当に距離が取れるのではないでしょうか。
気持ち、気合い、根性など精神論を優先する
トラブルが発生した場合、冷静に原因を突き止めて最善の打開策について考える。
論理的に筋道をつけて考える。
過去のデータや事例と比較して対策を練る。
ビジネスでもスポーツでも、勝つためには適切な思考+行動が必要です。
しかしヤンキー気質は違います。
「理屈じゃねーよ! 気合いで勝つ! 根性見せろゴルァ!」
このような精神論で押し切ろうとする傾向があります。
敗色濃厚でも、気合いと根性で何とかする、というような。
たとえ負けても次は勝つ!
ヤンキーにとっては「今、この瞬間が大事」なので、いざという時には「気合い」を入れて奮起します。
このような思考は、体育会系というよりもヤンキー的と言えるでしょう。
精神論を第一に優先させる考え方はパワハラや長時間労働に直結するため、この面のヤンキー気質はマイナスに作用することも多いのではないでしょうか。
たとえヤンキー的な根性論で上手く行ったとしても、内向的な人にとっては心の負担がハンパなく大きいです。
決して気持ち、気合い至上主義を全否定する意図はありませんが、苦痛を感じたら距離を置くのもひとつの手です。
狭い集団で行動しているため、価値観が偏ってしまった人も多い
ヤンキー気質の仲間意識は、意外と狭く閉じていることも特徴として挙げられます。
特に地方の場合では狭く強固なコミュニティを形成している場合が多いので、都会からやってきた地方移住者に対して、排他的な態度を取ることも多いでしょう。
マイルドヤンキーの多くがそうであるように、彼らは小学校、中学校からほとんど人間関係が変化していないことがあります。
狭い集団で行動しているので、視野や価値観などが極端に狭い状態で固定されている例もよくあることです。
スクールカースト上位者のその後については、以下の記事にまとめました。
ヤンキーで1軍だった人のその後についても記述してあります。
もちろん、そうではないタイプのヤンキー気質=一匹オオカミ流れ者タイプも存在します。
ただ、この手の人はヤンキーというよりもアウトロー気質で、本格的に危険な雰囲気を持っていたりします。
話すととても面白い人が多いのですが、どこかに陰があったり…
深く付き合うのはお勧めできませんが、独自の人生観や社会に対するスタンスなど、とても勉強になりました。
タバコ、酒、ギャンブル等が好き。スリルと危険を好む傾向がある
これは、すべてのヤンキーに当てはまることではなく、趣味嗜好の問題です。
一般的な人の飲酒、喫煙率に比べて、ヤンキー気質の人の方が高い傾向にあるのは繁華街に出てみるだけで分かるでしょう。
暴力を容認するような価値観を持つ人もいる
身内、他人を問わず、暴力をふるうのは犯罪です。現在の社会通念では暴力は絶対に容認できない行為です。
しかし、ヤンキー気質を持つ人の中には、怪我をさせなければ殴ってもいいと考える人もいるのではないでしょうか。
あるいは、自分が正しいと思い込み、教育や指導のつもりで暴力をふるう人もいます。
言葉遣いが乱暴
ヤンキー気質の特徴として、わざと乱暴な言葉遣いを好む人も多いのではないでしょうか。
おそらく親密さを出す意図で俗語やくだけた表現をするのだとは思います。
しかし内向的な人にとっては怒られているように感じたり、気圧されたように感じる人も多いのではないでしょうか。
まとめ。この記事を書いた理由について
ヤンキー気質について、まとめてみました。
これまでに挙げた10の要素のうち7~8個くらい該当すれば、その人にはヤンキー気質があるように思えます。
たとえ外見が本格的なヤンキーではなくとも、いわゆるマイルドヤンキーに該当しないケースでも、
ヤンキーの気持ちが何となく分かる人は少なからずいるような気がします。
巷ではヤンキーは絶滅寸前と言われています。
事実、不良と呼ばれる若年層は年々減っている印象は確かにあります。
しかしながら、「ヤンキー気質」と呼ばれる心意気は日本人の多くの心に根付いているのではないでしょうか。