月刊誌『ムー』(MU)とは
月刊ムーとは学研プラスが発行している雑誌です。1978年に創刊され、2019年に40周年を迎えました。
主な記事はUFO、超古代文明、UMA(未確認動物)、超能力や超常現象、陰謀論、いわゆるオカルト全般を扱っています。
キャッチコピーは「世界の謎と不思議に挑戦するスーパーミステリーマガジン」
出版不況と言われ続けて早20年。その間、名だたる有名雑誌の休刊も相次いでいます。出版という文化そのものが転換点を迎えつつある中でも、ムーは長く愛されています。なぜでしょうか?
『ムー』は定期的な購入者が50~60%程度いらっしゃる固定ファンの多い雑誌です。
引用元 HONZ 『月刊ムー』を読んでいるのは、どんな人たちなのか?
なぜ『ムー』だけが続いたのか
スピリチュアル本と自己啓発本、ムーとの違い
一般的に、オカルトを信じている人は狂信的であるというイメージがありますが、少なくとも現在も『ムー』を購入している読者の多くは、純粋に「謎と不思議を楽しんでいる」人たちではないでしょうか?
一方で、思春期の中学生などが熱を帯びたようにオカルトに熱中した場合、大人になるにつれてその過去を恥ずかしがるようになり、『ムー』から離れていくのではないかと推測できます。
これに対し、スピリチュアル本や自己啓発本の読者の多くは、科学的な根拠はなくても、本に書かれた内容や効果を信じているのではないでしょうか? ( あえて批判的に読む人もいるでしょうが少数のはずです)
ムーの中の人は,どこまで信じて原稿を書いているんですか(・・?#ブロック覚悟でいう
— 科学雑誌Newton(ニュートン)公式 (@Newton_Science) 2016年5月17日
(もちろん,いつも楽しく拝見しております。。怒らないで(>人<;))
— 科学雑誌Newton(ニュートン)公式 (@Newton_Science) 2016年5月17日
●はい、ニュートンは錬金術師で、オカルティストだと信じております。 https://t.co/tn3Qwdg9r8
— 月刊ムー (@mu_gakken) 2016年5月18日
ブロックされずにすんだ(。´Д⊂) これからもよろしくお願いします!
そしてニュートン自体がオカルティストだというご指摘。ぐうの音も出ない。。アイザック・ニュートンのオカルト研究https://t.co/biIIlmoETj https://t.co/rrv1ltGhYZ
— 科学雑誌Newton(ニュートン)公式 (@Newton_Science) 2016年5月18日
実際、『ムー』と『ニュートン』を併読する読者は多いといいます。科学とオカルトという、ある意味ではコインの裏表ともいえる微妙な関係性で人類の技術革新は続いてきました。
私見・『ムー』が続いた理由。
40年間『ムー』を支え続けた読者とは、オカルトを信じていてもいなくても、記事を面白く読める人たちなのだと思います。
そして、『ムー』の編集部はオカルトという文化的な「劇薬」を扱いながらも、時代に合わせて「読者を巻き込みながら」「面白く読めるように」最適化して提示することで、読者との信頼関係を築いていったのではないでしょうか。
編集部と読者との共存関係がうまく作用した結果が、奇跡のような40周年に結実したのだと思います。
個人的な意見になりますが、出版不況、メディア不振の原因のひとつに編集部(+作り手)と読者(=読み手)との意識の乖離があると思いますが、ムーに関してはこの点が非常にうまくいったのではないでしょうか。
読者投稿コーナーの充実にせよ、グッズ販売、『ムー展』等、うさんくさいようで意外としっかりしているのが『ムー』という雑誌だと思います。
ある意味で読者の側に、特殊なリテラシーを要求していると思いますが、長く続く読者はこの辺の機微を巧みに感じ取っていると思われます。オカルト=うさんくさい=トンデモ本! という図式では語れない、懐が深く面白いところが ムーの魅力でもあります。
月刊『ムー』はどんな人におすすめ?
世界や宇宙の謎と不思議に興味を持つ人ならば、楽しく読めると思います。懐疑派の方は、さすがに毎号ツッコミを入れながら読むのは疲れると思います。
オカルトを信じて大丈夫なの?
三上編集長を筆頭に、雑誌の製作スタッフはとてもバランス感覚に優れた方々だという印象です。記事の内容を真に受けるかどうかは読者次第です。私見ではありますが、熱狂的に信じた読者ほど、この雑誌から離れてしまう傾向があるようです。