あなたは好きなアーティストを堂々と公言できますか?
もちろん性格にもよるでしょう。
なんでもオープンに打ち明けるタイプと、好きなものを語るのが苦手なタイプと、人の性格は様々です。
しかし、たとえオープンな性格な方でも、学校や職場の友人とカラオケで歌った際にドン引きされて以来、ファンであることを公言しにくくなった歌手やアーティストはいないでしょうか?
SNSのプロフィール欄などでは、「好きなミュージシャンは○○です」と表示している人も多いですが、自信をもってファンを公言できるアーティストと、大好きだけれど、プロフィール欄に書きにくい歌手やバンドはいませんか?
80年代~2010年代まで、4つの時代から時空を超えて巡り合った『オカルト研究会』の4人のメンバーが、「他人にファンを公言しやすい歌手、言いづらい歌手」について、語り合いました。
好きな歌手で性格が分かる? 独自の視点で考察しました。
ファンを公言しやすいアーティストと、言うのが恥ずかしいアーティストを年代別に考察してみようという試みです。
※なお、この記事はあくまでも個人(キャラクター)の感想と、学校生活、交友関係など筆者の実体験に基づいた印象を元に作成しています。
特定の歌手やアーティストとファンを貶める意図はありません。
90年代でファンを公言しやすいアーティストはミスチルとスピッツ、なかなか言えないのはBUCK-TICKとアニソン?
注意ポイント
90年代をティーンエイジャーで過ごした人にとっては、まさにJポップCDの売り上げ黄金時代。
TVドラマやCMなどとのタイアップ、さらにはカラオケボックスの全国展開という要素も含め、学校や職場で音楽の話題が多く取り上げられました。
音楽に関心の薄い人もJポップのCDを購入し、カラオケで盛り上がることが多かった時代の空気がありました。
90年代でファンを公言しやすいアーティストを挙げるとするならば、
Mr.Children(ミスターチルドレン)
スピッツ
サザンオールスターズ
安室奈美恵
奥田民生
PUFFY(パフィー)
DREAMS COME TRUE(ドリームズ・カム・トゥルー)
JUDY AND MARY (ジュディ・アンド・マリー)あたりではないでしょうか?
これらのアーティストたちに共通する点は大ヒット曲を記録しただけではなく、その風貌も比較的マイルドで、お茶の間にも親しみやすい点が挙げられると思います。
逆にファンを公言しにくいのはヴィジュアル系と呼ばれる特徴的な衣装とメイク、独特の歌唱法が多くのリスナーに支持され、一大潮流となりましたが、よほど親しいかファン同士の交流でもない限り、なかなか他人にファンを公言できない存在ではないでしょうか?
例外としてGLAY(グレイ)とL'Arc〜en〜Ciel(ラルクアンシエル)が挙げられます(両者がV系であるかの異論はあるでしょうが)
V系ファンを一般にはなかなか公言できない状況は、10年代でも続いているように思えます。
ネット上では堂々とファンと言えても、初対面の人にV系好きを公言できる人は少ないのではないでしょうか…。
※これについては、あくまでも個人的な見解であり、お住いの地域や学校での「場の空気」で、数多くの異論が存在すると思われます。
ガールズバンドの歴史は以下の記事にまとめました。
00年代でファンを公言しにくいアーティストはバンプ? ボカロP?
この時代の最大の特徴としてSNS(ソーシャルネットワークサービス)の普及によって、00年代は好きなものの細分化と、小規模なクラスター(集団)化が起こりました。
どんなマイナーな分野の音楽でも、ネットを通じてファン同士は気軽に交流できるようになりました。その延長線上で、現実への友人関係に発展する機会も多々ありました。
一方で、○○ファンのクラスターと、▲▲ファンのクラスター、□□のクラスター、という島嶼群(とうしょぐん)のような孤立した趣味の世界が広がるようになりました。
00年代は個人が好きなものをネット上のファン同士で共感できる時代になりました。
この時代にあっては、「ファンを公言しにくいアーティスト」という言葉自体が過去のものになったと言えるかも知れません。
ただし、あまりにも細分化、クラスター化が進んだために、自分の好きなアーティストを現実の知人が知らない場合も多々あります。
また、スクールカーストの顕在化、古くからある場の空気なども00年代は根強く残っており、90年代ほどではありませんが学校や職場などで自分の好きなものを公言しにくい土壌は残っています。
00年代でファンを公言しやすいアーティストと言えば、宇多田ヒカル、椎名林檎、福山雅治、SMAP、ゆず、綾香、Superfly(スーパーフライ)、GReeeeN(グリーン)あたりでしょうか?
宇多田ヒカル、椎名林檎は90年代後半でブレイクを果たしていますが、00年代ではさらにファン層を広げアーティストとしての地位を盤石なものにしました。
90年代の椎名林檎は、ややもするとイロモノ扱い(看護師の格好で正拳突きでガラスを割る『本能』のPVなど)
ファンを公言するには少しためらわれる様な部分もありましたが、ロックバンド『東京事変』の活動を経て、再びソロに戻ったときには『ロキノン系の女王』とマスメディアに呼称されるほどの地位を確立しています。
もちろん90年代から続いて安室奈美恵、ミスチル、スピッツなども多くのファンに愛されたまま、00年代も活躍を続けてきました。
BUMP OF CHICKEN(バンプ・オブ・チキン)はこの時代において圧倒的な影響力を持ち、ファンを公言する著名人も多い、まさに00年代を代表するアーティストでしょう。
その一方で、歌詞の世界観や前髪で目を隠した外見が「中二病っぽい」「熱狂的なファンが痛い」というネガティブな意見がネット上には散見され、なかなかファンだと公言しにくい存在と言えるかもしれません。
10年代でファンを公言しやすいのはダンス&ボーカルグループ?
10年代になると、歌って踊れるイケメンのグループがテレビを中心に大きく盛り上がりました。
「国民的なグループ」呼ばれるまでになった嵐やKing & Princeの活躍で盤石の体制を築いたジャニーズ系。
00年代のEXILEの成功をキッカケに誕生した三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、Da-iCE等々。
歌唱力と見栄えを両立させたステージパフォーマンスは、思わずライブ会場に足を運びたくなるほどです。
テレビ映えもするし、ファンを公言しやすいアーティストと言えるでしょう。
男性グループのみならず、女性のダンス&ボーカルグループは百花繚乱状態です。
10年代の音楽シーンを引っ張ったジャンルと言えるでしょう。
10年代でファンを公言しにくいアーティストは?
一方で10年代は若者のテレビ離れが本格的になった時代です。
「テレビは嫌い」
そんなことをSNS上で公言する人も少なくはありません。
テレビ離れについてはこちらの記事も参考にいかがでしょう。
そんな中で、若者文化の代表格に上り詰めたのは深夜アニメでした。
声優人気も盛り上がり、アニメの主題歌を歌った女性声優がヒットチャートに当たり前のようにランクインする時代にもなりました。
その一方で、かつてないほどアーティストに対する倫理観が求められる時代にもなりました。
反社会的な行為は言うまでもなく、ファン等に対する「上から目線の発言」、あるいは些細な認識の違いでさえもSNS上などで糾弾され、賛否両論入り乱れての炎上、アーティストの謝罪といったパターンが、何度となく繰り返されてきました。
これに加えて、独特の名義で活動するアーティストも多くなってきました。たとえば、ヤバイTシャツ屋さん、カラスは真っ白など、相手が知らない場合は「なにそれバンド名なの?」となってしまう可能性もあります。
10年代でファンを公言しやすいアーティストとして星野源、米津 玄師、Suchmos(サチモス)、ONE OK ROCK(ワンオクロック)などでしょうか。
追記・ファンを口外しやすい邦楽ロック
V系以外の邦楽ロックはどうでしょう。
邦楽ロックの歴史については、こちらの記事でざっくりと解説しています。
古くははっぴぃえんど、サディスティック・ミカバンド、
80年代はBOØWY、THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)が知られています。
90年代にはBLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)、THE YELLOW MONKEY(ザ・イエロー・モンキー)ナンバーガール、エレファントカシマシ、ミッシェルガンエレファントが活躍しました。
00年代にはGRAPEVINE(グレイブバイン)、ストレイテナー、フジファブロック、Base Ball Bear(ベースボールベア―)、毛皮のマリーズ、サカナクション等々。
10年代ではKANA-BOON(カナブーン)、Alexandros(アレキサンドロス)WANIMA(ワニマ)
これらの系譜は、知名度のあるバンドでなおかつファンを口外しやすいのではないでしょうか。
邦楽ロックについては、特にアーティストが好きなアーティストに分類されるバンドなどは知名度がなくても「〇〇の○○が影響を受けたバンド」のようなニュアンスで公言しやすいのではないでしょうか。
具体例を言えばthe pillowsなどは若手のロキノン系に影響を与えてきたので、ファンを公言しやすいのではないかと思います。
補足・アイドルについて
アイドルファンを公言するのは、周囲の環境によっては抵抗があるかもしれませんが、私見ながらももいろクローバーZ、欅坂46(けやきざかフォーティーシックス)などは比較的ファンを公言しやすいような印象があります。